本研究では,自律動作可能で地理的に分散されたサーバ群を間接的に連携させる連携機構を導入することで,個々のサーバ単独では得られない高い性能(計算精度や計算速度)を得るフレームワークの提案, 開発を行った.サーバ間連携のために階層化の概念を導入するとともに,連携をベストエフォート型の弱い連携とすることで,大規模連携系統で課題となる系統全体に跨る機能不全を回避し障害発生時の頑健性を保証した. 開発した連携機構を用いた実証実験では,南米に配置したサーバを含む3拠点間で3日連続の連携運用に成功した.また,意図的に発生させた通信障害への耐性(自動縮退運用)や障害復旧時の自動復旧の一連の動作も検証した.
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