本研究は、大規模災害発災時を想定し、さまざまな利用者が保持する自律飛行型ドローンを積極的に活用して、被災地域における情報収集および伝達を効率的に行うシステムの構築を目指している。 本年度は、ドローンの制御技術として、前年度までに設計した手法の拡張に取り組んだ。具体的には、複数の自律飛行型ドローンを無線通信によって協調動作させ、被災地域全体を重複なく探索しながら、探索によって得たデータをドローンを稼働させた拠点に効率よく収集する手法を設計し、その有用性を実験により検証した。この成果については国際会議において発表済である。また、建物の倒壊や大規模な火災の発生によってドローンによる探索が不可能となる環境を想定して、探索不可能な地点の自律的な検知、検知した地点に関する情報の無線通信を介した共有、および探索不可能な地点を避けながらの効率的な探索を行う手法を設計し、その有用性を実験により検証した。
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