本年度は,昨年度に引き続きMedium Access Control(MAC)層情報の高効率な抽出を実現するための拡張機能についての実装と,シミュレーション環境内でのパラメタ探索方式について,特にMAC層におけるチャネルへのアクセスタイミング制御の観点から方式検討と実装を行った.前者については,情報抽出時のパラメタ設定と,シミュレーション環境への接続に必要となる情報のフィルタリング処理を効率化するため,ツールをバックエンドとフロントエンドに分割し,フロントエンド部分でJavaScriptによるAPIを提供することで,JavaScript実行環境からツール全体を制御する機能の実装を行った.後者については,ns-3をベースとしたシミュレーション環境内でCSMA/CAによるチャネルアクセスタイミングについて,抽出されたMAC層情報を入力として,端末間の競合をできるだけ軽減するための制御パラメタの探索を行う機能の実装を行った.
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