研究課題/領域番号 |
20K11788
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
布目 敏郎 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10345944)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ICN/CCN / Information Centric / Content Centric / 音声・ビデオ伝送 / メディア同期 / QoE |
研究実績の概要 |
ICN/CCN技術を活用し,さまざまな発信手から生成されたマルチメディア情報をユーザにシームレスに見せることのできるプラットフォーム技術構築を目指す.複数の一般ユーザにより個別に生成されたビデオを,さもコントロールされた多視点ビデオを見ているかのように切り替えながら,あるいは複数のビデオを同時に視聴できるようにするための基盤技術の研究を行う. 2021年度は,2020年度に構築したns-3のためのICN/CCN実装の一つであるccns3simを用いたシミュレーション環境において,1台の情報源(Producer)から複数の音声・ビデオ端末(Consumer)に対してマルチメディア伝送を行う場合に,ICN/CCNの特徴である中間ノードにおけるキャッシュのサイズやキャッシュ判断方式がアプリケーションレベルQoSに及ぼす影響を調査した.合わせて,限られた被験者ではあるが,主観評価実験によるQoE評価も実施している. また,NICTにより開発されているICN/CCNソフトウェアであるCeforeを利用し,ICN/CCNの実機による評価環境を構築した.1台の情報源,2台のルータ,及び2台の音声・ビデオ端末が存在する基礎的な環境において,2台の端末の情報取得要求タイミングとメディア同期制御パラメータがアプリケーションレベルQoSに及ぼす影響を評価した. さらに,Ceforeを用いた多視点ビデオ・音声伝送環境の構築を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2020年度に引き続き,コロナ禍の影響から,広く被験者を募っての主観評価実験を控えることとなったため,その分進捗に遅れが生じている. 一方で,2022年度に予定していた実験による評価のための環境を先取りして準備し,学会発表も行ってきている. これらをあわせると,おおむね順調と考える.
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今後の研究の推進方策 |
広く被験者を募っての主観評価実験を実施し,ICN/CCNにおけるQoEデータを集める. 実験による評価に関して,多視点ビデオ伝送に拡張し,対外発表を実施する.
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のために,出張減により旅費が執行できなかった.また,主観評価実験を控えたために,主観評価実験のための謝金を執行できなかった. 2022年度はコロナ禍の状況改善に伴い,これらの執行を進めていく.
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