研究課題/領域番号 |
20K11801
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研究機関 | 神奈川工科大学 |
研究代表者 |
岡崎 美蘭 神奈川工科大学, 情報学部, 教授 (00545155)
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研究分担者 |
岡崎 直宣 宮崎大学, 工学部, 教授 (90347047)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 個人認証 / 機械学習 / IoT機器 / 加速度センサー |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,誰もが安心して暮らせる超スマート社会を実現するためにフィジカル空間とサイバー空間を融合したすべての部分で安全性と信頼性を確保することができる高度かつ堅牢なIoTセキュリティ統合対策技術を確立することである.具体的には,超スマート社会実現におけるサイバー攻撃の脅威を明確に分析し,フィジカル空間からサイバー空間まで一貫して安全性を提供可能となる高度なIoTセキュリティシステム構築技術の確立について検討する.そして,不正デバイスと不正アプリケーションを見分けることができるデバイス認証技術とユーザ認証技術を開発するとともに,不正データ・異常データをより早く検知することができる信頼性の高い分散機械学習モデル構築手法の研究開発を行うことである. 初年度となる今年度は,IoT認証基盤技術の開発を行った.そこで,電子的に個人の認証を行い家のドア等の鍵の開閉を行うスマートロックの認証について,機械学習を用いた歩行認証システムを構築し,実装及び実験を行い,その有効性について検討した.提案システムでは加速度センサが搭載されたスマートフォンとスマートウォッチの二つの端末の合成加速度を用いることでユーザが意識することなくスマートロックの個人認証が可能となる.また,機械学習の異常検知アルゴリズムを使って,認証率の実験を行い,有効性について評価を行った.その結果,アルゴリズムによっては少し精度が異なっているが,本人拒否率が10%前後で,他人受け入れ率が3%前後になることを確認した. 従って、歩行という行動的な特徴を用いた認証では,常に同じ歩き方を実現するのは難しく,認証率の精度が大きな課題になることが分かった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究期間内の研究計画としては,フィジカル空間とサイバー空間を融合したすべての部分で安全性と信頼性を確保することができる高度かつ堅牢な包括的IoTセキュリティ保護対策技術を確立することである.そこで,初年度は主にIoT機器の認証基盤技術を開発するために,スマートロックというIoT機器の個人認証手法について検討し,実装実験を行った.これらのことより,本研究の進捗状況はおおむね順調に進展していると言える.
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今後の研究の推進方策 |
本研究の目的は,フィジカル空間とサイバー空間を融合したすべての部分で安全性と信頼性を確保することができる高度かつ堅牢な包括的IoTセキュリティ保護対策技術を確立することである.そこで,初年度は「スマートフォンとスマートウォッチを利用したスマートロックの個人認証」手法を提案し,実装・実験を行うとともに有効性について検討した.そこで,認証率の精度をいかに上げるかが課題になっていることが分かった.今後は,認証精度の向上のため,機械学習アルゴリズム毎の特徴量の抽出方法や加速度処理の方法について検討を行う予定である.また,眼鏡型のウェアラブル端末など様々なウェアラブル端末から歩行状態の加速度データを取得した場合でも高い精度で認証を行うことができるか確認する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由は,コロナ禍で学生の登校自粛により今年度購入予定としていた設備備品とデバイス認証用のIoT機器を使った実験の遅れに伴い,一部設備備品の購入を見合わせたためである. また,当初予定していてた研究動向調査のための学会参加や研究打ち合わせ,学会発表などがすべてコロナ禍で中止やオンラインで行ったためである. 今後の使用計画は,学生の登校が進む中,実験のための機器・備品を購入し実験を行う予定である.また,コロナが収まってから,学会に参加する予定である.
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