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2023 年度 実績報告書

耐タンパー性を持つ論理演算型軽量ブロック暗号の設計原理の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K11817
研究機関東北学院大学

研究代表者

神永 正博  東北学院大学, 工学部, 教授 (60266872)

研究分担者 志子田 有光  東北学院大学, 工学部, 教授 (00215972)
鈴木 利則  東北学院大学, 工学部, 教授 (20500432)
深瀬 道晴  東北学院大学, 工学部, 准教授 (30626502)
吉川 英機  東北学院大学, 工学部, 教授 (60259885)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード暗号理論
研究実績の概要

2023年度には、2つの方向から研究を行った。1)2022年度から検討をはじめた格子を用いたフェイステル型ブロック暗号LBF(Lattice based Feistel cipher)では、F関数としてランダムな格子行列を用いるが、ランダムな格子の性質はどうなるのかについて、もっとも基本的なランダムGoldstein-Mayer格子を調べた。そのグラム行列の最小固有値の分布(2つだけ1でない値がある)と短いベクトルの0係数の割合などを調べた論文が電子情報通信学会の英文誌(神永単著)に掲載された。2)東北学院大学講師の森島佑氏とともにLBFのF関数としてq-aryランダム格子行列を用いた場合の差分解読法の詳細を研究し、良好な差分特性を持つブロック暗号の構成を行い、研究成果を論文にまとめているところである。LBFは、小さな整数解問題(SIS)に基づくブロック暗号である。LWEに基づく対称および公開鍵暗号システムは広く研究されているが、対称鍵暗号システムを構築する際の重要な構成要素であるSIS問題はまだ十分に検討されていないため、貴重な研究となると考えている。LBFで用いているq-ary格子はAjtaiが提案した格子の困難問題も基づく一方向性ハッシュ関数であり、Micciancio氏により耐衝突性も持っている。これらは量子計算機を用いても解けないと考えられており、これをF関数として用いたLBFは、耐量子計算機ブロック暗号として利用できる可能性がある。証明可能安全性を持つブロック暗号の構成は素因数分解や離散対数問題の困難性に基づくものが知られているが、この2つは量子計算機で解くことができるため、LBFに利点があると考えている。本研究は、SIS問題に基づく格子行列を用いたブロック暗号の差分解析に関する最初の研究と考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Upper Bound for the Coefficients of the Shortest Vector of Random Lattice2023

    • 著者名/発表者名
      KAMINAGA Masahiro
    • 雑誌名

      IEICE Transactions on Fundamentals of Electronics, Communications and Computer Sciences

      巻: E106.A ページ: 1585~1588

    • DOI

      10.1587/transfun.2023EAL2032

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2024-12-25  

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