研究課題/領域番号 |
20K11834
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
林 貴宏 関西大学, 総合情報学部, 教授 (60342490)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ベクタ画像 / 類似画像検索 / 画像切り抜き |
研究実績の概要 |
(1)前年度に引き続きベクタ画像検索における間接照合法の改良アルゴリズムの開発および評価実験を行った。ベクタ画像の高速検索のために開発した間接照合法を改良し、安定的に高い検索精度を得る新たなアルゴリズムを開発した。具体的には、間接照合法で用いる代理クエリと呼ばれる画像を、実クエリに応じて実行時に動的に決定する動的代理クエリ選択法を新たに開発した。 (2)要部観察に基づく類似検索を高速化するために、間接照合法を改良し、部分図形検索へと適用可能とした。具体的には、ベクタ図形を構成するパス要素に着目し、クラスタリングにより代表的なパスを複数選択し、これらを間接照合のキー図形の代替とすることで、間接照合法による部分図形検索を可能とした。改良法の有効性を評価するための実験を行った。 (3)要部観察に基づく類似検索の精度向上へ向け,画像中の要部を簡単なユーザインタラクションで切り抜くためのアルゴリズムを開発した.具体的には、深層学習に基づく画像切り抜き手法を新たに提案した。具体的には、深層学習におけるAttention機構により、画像切り抜きに必要となる十分な量の手がかり情報を学習し、ユーザ入力量を軽減する手法を提案した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度から継続していたコロナ禍による研究教育業務への影響により、当初の研究計画に比べるとやや遅れている。特に研究計画の初期段階(2020年度)において、研究協力者(他機関の研究者や大学院生)との共同開発等の連携が十分にできなかったこと、また、発表を予定していた学会がキャンセルとなったことが主な要因として挙げられる。さらに、2021年度は深層学習に必要となる計算機の調達を予定していたが、世界的な半導体供給の滞りにより、早期に調達できず、実施時期が遅れた。現在では、コロナに伴う様々な規制等も緩和されたため、研究協力者との連携は十分にとれており、研究開発は順調に進んできているものの、上記の影響により研究実施期間の1年間の延長を申請した。2023年度には,2022年度に実施する予定であった国際会議での成果報告およびジャーナル投稿を予定している。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画の通り、要部観察に基づくベクタ画像検索システムの開発および要部の判定アルゴリズムの開発を完成させ、研究成果を国内外の学会や論文誌等で発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
半導体不足によりコンピュータの調達が遅れ、研究の実施が当初計画していた時期よりも遅れたこと、成果発表のために予定していた海外での国際会議での出張が取りやめとなったことが主な要因である。未使用分については、2023年度に国際会議および論文誌等での成果報告に必要な旅費およびジャーナル投稿に伴う費用に充てる。
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