本研究課題ではランダム・メタマテリアルという新たな観点から、メタマテリアル複合材料に関する物理的特性について明らかにした。具体的には、ダブル・ネガティブ型メタマテリアルを用いた複合材料に関して、特定の振動数領域近傍において透過率が高い値を示す、という現象を見出している。また、材料の特性において周波数分散が顕著であるというメタマテリアルの特徴的性質に適した、独自の大規模計算機シミュレーション手法の開発に成功している。一連の研究は、機械工学や音響学などの分野とも関連が深い内容であり、階層的かつ高度な性能を有するメタマテリアル複合材料の開発、また今後の工業的応用に発展する事が期待される。
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