研究実績の概要 |
本研究課題の目的は、相対論的磁気流体力学に対する高解像度数値解法を研究開発し、高エネルギー磁気流体力学現象に関する次世代シミュレーション研究の基盤を構築すると共に、数値相対論的磁気流体力学を通して、高エネルギー原子核物理学と高エネルギー天体物理学の学際的研究領域を開拓することにある。 特に頑強かつ高効率で不連続解を厳密に解像可能な新たな近似リーマン解法を探求したが、既存の相対論的なHLLD近似リーマン解法[Mignone, et al., 2009」を超える高解像度・高効率数値解法の提案には至らなかった。しかし、非相対論的な磁気流体力学高解像度数値解法を通して、高次精度補間法に関する考察[Miyoshi and Minoshima, 2020]や全マッハ数領域における高安定、高精度化の指針[Minoshima, et al., 2020, Minoshi and Miyoshi, 2021]を得た。 また学際的応用研究として、Milne座標系における相対論的抵抗性磁気流体力学に対する高解像度数値シミュレーションコード[Nakamura, et al., 2023a]を開発し、世界に先駆けて電気伝導度を考慮したクォーク・グルーオンプラズマの動的モデルの構築に成功した。このコードを用いて、対称衝突系(Au-Au衝突)および非対称衝突系(Cu-Au衝突)における電磁流体力学的膨張過程の電気伝導度依存性[Nakamura, et al., 2023b」や指向流れおよび楕円流れに対するcharge-oddな寄与[Nakamura, et al., 2023c]に関する調査を実現した。合わせて、学際的な基礎研究として、背景磁場効果を含むカイラルプラズマ不安定性に関する理論・シミュレーション研究も行った[Miyoshi, et al., 投稿準備中]。
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