研究課題/領域番号 |
20K11859
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
三坂 孝志 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (20645139)
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研究分担者 |
古川 慈之 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (20392657)
HERWAN JONNY 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究員 (80868969)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | データ同化 / ディープラーニング / 特徴同化 / 切削FEM / 加工画像 |
研究実績の概要 |
切削加工中の映像から有限要素法に基づく切削デジタルツインを改善するようなデータ同化を実現するために,実加工映像とそれを模擬し有限要素法で生成した疑似加工画像の類似度,すなわち疑似加工画像の尤もらしさ(尤度)を,実加工映像で学習した深層ニューラルネットワークに特徴空間で判断させ,その尤度から有限要素モデルの不確かなパラメータを推定する手法を開発している.
今年度は深層学習による特徴情報に基づく認識を利用し,実験画像で学習したニューラルネットワークによる数値シミュレーションのパラメータ推定と,数値シミュレーション結果で学習したニューラルネットワークによる実画像からの未計測量の推定を行った.まず,旋盤加工における切削映像に関して,切りくず形態に注目した特徴情報に基づく推定の結果やパラメータ依存の検討を行った.その後,同じシステムを渦励振動する円柱の後流可視化映像に適用し,提案手法の有効性確認を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究計画で想定していた実映像で学習したニューラルネットワークによる数値シミュレーションのパラメータ推定と,数値シミュレーション画像で学習したニューラルネットワークによる実画像からの未計測量推定を,切削加工画像および流体可視化画像に関して開発することができた.これらにより想定していたシステムのオフライン検証を完了することができた.
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今後の研究の推進方策 |
今後は実システムにおけるオンライン実証に向けた検討を行っていく.旋盤加工などを対象として,カメラ,深層学習システム,FEMシミュレーションの連携を進めていく.多くの試行錯誤が必要となると予想されるが,まずは最小限のプロトタイプを構築することを目標とする.
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は学会参加が少なく,参加した場合にもオンライン参加であったため旅費の支出がなく,未使用分を次年度へ繰り越しした.
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