本研究では,画像列に映った物体の3次元形状や撮影環境のパラメータを推定する手法の高度化を行った.これは,推定パラメータ(物体位置姿勢形状・光源位置・テクスチャ)に基づく生成画像と入力画像の差を最小化するようにパラメータを反復推定する問題であり,画像生成に(従来のラスタ法ではなく)レイトレーシングを用い反射や影を有効に利用できること,異なる視点から撮影された複数の画像を処理できること等が特徴である.具体的には,画像の局所に影響するパラメータ(テクスチャ)に関して,画像生成と数値最適化を効率的に扱うための中間表現を導入し,広範に影響するパラメータ(形状や光源)とともに推定する方法を確立した.
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