研究課題
基盤研究(C)
近年のAIの発展は,畳み込みニューラルネットワークが画像分類のコンテストで既存の手法を凌駕したことがきっかけである.本研究では画像を畳み込みフィルタとその係数の和で近似する畳み込みスパース表現に着目した.ここで,スパースとはフィルタ係数ができるだけ疎,つまり多くのゼロを含むことを意味し,近似精度が同じであればスパース性が高いほど特徴をよく表現していると考えられる.本研究では分散圧縮符号化と畳み込みニューラルネットワークへの応用を検討し,既存手法を上回る成果を得た.
知覚情報処理
本研究では畳み込みスパース表現のスパース性と近似精度の双方を向上させる方法として近似精度をL1ノルムと称する誤差ベクトルの絶対値和で評価する手法を提案した.また,計算負荷を低減し,大規模データで適用可能なコンセンサス方式を導出した.これらの成果は分散圧縮符号化および小規模な畳み込みニューラルネットワークにおける精度向上へとつながり,国際会議ICIIBMSにおけるStudent Best Paper Awardとして評価された.