研究課題
本研究では,ロボットがユーザとは独立した主体性をもって(ロボット自身の価値基準に従って)振る舞っているとユーザが感じる要因やメカニズムを明らかにする研究に取り組んだ.そのためのアプローチとして,ユーザのロボットへの共感インタラクションや,ロボットの自発的な感情的振る舞いによって,ロボットへ主体性や心理状態を帰属させることができるかどうかを確かめる.ユーザが運動(筋トレ)をしている際に,ユーザとの対話を通してできるだけ運動を継続させるという状況(ユーザがロボットの発言にリアリティが感じなければ,ロボットの説得や励ましがあってもユーザのモチベーションは上がらない)を課題とし,これまでにロボットのどのような説得・励ましが,ユーザの感情状態をどのように変化させるかのモデルを,ユーザに実際に運動してもらいながらデータを収集して構築した.このモデルを用いて,ユーザの現在の状態においてどのような声かけがユーザの感情をよい状態に変化させるかを推定して運動中に声かけを行うことで,より運動を継続させることができることを実験により確かめた.ユーザの感情変化を推定できることが重要であることが示唆される.ユーザが勉強を行っているときにロボットが勉強を継続させるという状況においては,ロボットの性格的特性(外向的/内向的な振る舞いの違い)とユーザの個性との関係が,ロボットの励まし声かけの効果に影響するかを調査した.実験結果からは,ロボット-ユーザ性格関係の,声かけ効果への影響は見られなかったが,異なる性格特性のロボット間比較から,プロアクティブに振る舞うことが重要であることは確かめられた.
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