研究課題/領域番号 |
20K11925
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研究機関 | 四日市看護医療大学 |
研究代表者 |
高田 真澄 四日市看護医療大学, 看護医療学部, 講師 (50760998)
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研究分担者 |
杉浦 明弘 岐阜医療科学大学, 保健科学部, 講師 (00528630)
柿原 加代子 四日市看護医療大学, 看護医療学部, 教授 (30214258)
高田 宗樹 福井大学, 学術研究院工学系部門, 教授 (40398855)
草野 純子 四日市看護医療大学, 看護医療学部, 准教授 (80453075) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 軽度認知症 / 脳機能 / 立体映像 / 予防 |
研究実績の概要 |
研究テーマ「立体映像を用いた軽度認知症の早期発見・予防に関する研究」に関わる以下の項目について研究活動を行った。
(1)立体映像視認における視線軌跡:健常若年者を対象に、立体映像視認時の視線運動と重心動揺を同時計測した。その結果、視線運動は映像間の違い、視認方法の違いにより変化を示した。若年者と高齢者ではこれらの視線運動が一致するかどうかは不明である。 (2)視野狭窄に関する実験:加齢とともに視野が狭くなることは知られている。視野狭窄の影響、あるいは視標の速度の違いが脳活動に与える影響をNIRSEを用いて実験した。その結果、視野狭窄、視標の速度の違いによりの脳血流量に変化がみられた。脳内の伝達経路、部位の活性に影響を与えていることが考えられる。視野狭窄状態での映像視認が脳内での映像処理にどのように影響しているかは殆ど検討されていない。この結果は、視力、視機能に加えて、視野の程度が認知機能にどのような影響を与えるのかを検討する価値があり、軽度認知症の早期発見に活用できると考える。 (3)映像コンテンツの作成:本研究の目的の一つは、視機能を向上させることでMCIの進行を抑制、あるいは改善に向けることである。視覚情報を使って脳の活性化を図ることを目標としていることから、高齢者が視聴を継続できる映像コンテンツを作成する必要がある。視聴するだけでなく、ゲーム感覚のコンテンツにすることでトレーニングの継続を可能とする。これらのことを検討しつつ、認知機能の向上につながるような映像を作成中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
理由:以下の理由から研究の進捗は(4)と判断できる。 新型コロナ感染症拡大が影響したことによって、測定予定の施設やコミュニティでの高齢者への計測が行えずデータの収集は進んでいない。そのため、学会等での発表すらできる状況ではなかった。しかし、測定が可能となった時期にすみやかに測定が開始されるよう、実験施設との調整を図っている。
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今後の研究の推進方策 |
高齢者サロン、高齢者施設等での測定が可能となった時期に、データの収集を行う。その後、データ解析等の作業を行う予定である。1年、ほとんどの実験ができていないため、予定していた施設以外にも協力施設を探し、測定データの確保を急ぐ。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナ感染拡大の影響によって、国際会議に参加ができなかったこと、また、高齢者サロンや施設での測定ができず、被験者謝金、アルバイト費用が生じなかったため。 この余剰費用につていは、測定が開始となったときに今年度予定していた被験者、アルバイトを次年度以降に使用する予定である。国際会議の費用については、計測施設を増やすため、その分の機器購入に充てる予定である。
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