研究課題/領域番号 |
20K11927
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
植月 美希 青山学院大学, コミュニティ人間科学部, 准教授 (70431781)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 文字入れ替え検出課題 / 視覚 / 言語 |
研究実績の概要 |
2020年度は眼球運動測定実験に向けて、課題として用いる日本語の文字入れ替え検出課題について質問紙法で検討を行いつつ、購入を予定していた眼球運動測定装置の比較・選定を行なっていた。その選定結果に基づき、2021年度に竹井機器より、眼球運動測定装置の購入を行なった。そして、2021年度は、装置の使用や眼球運動測定データの分析について、竹井機器の担当者と共に実際に購入した装置を動かしながら、装置とソフトウエアの習熟に向けてトレーニングを重ね、眼球運動測定実験の準備を進めた。その結果、概ね、実験を開始できる状況に達したと考えられる。 また、本研究テーマに関しては、研究内容を紹介するために資すると考えられる、民間業者が作成した素材が存在している。今後の学会発表・論文執筆に向けて、その素材の使用許可を得るため、2022年度に民間業者への依頼・交渉等を行い、素材の使用許可を得ることができた。 研究内容に大きく関わる文字入れ替え検出課題については、改めて、視覚心理学の視点から先行研究のサーベイを行うこととした。具体的には、本研究テーマに関して、実際にどのような課題を用いることが適切であるのか、視覚心理学ではどのような知見が得られているのかについて情報を収集した。これらに基づいて、定期的に研究協力者とともに検討を行い、今後実施すべき実験課題を絞り込む作業を行い、おおよそ、2022年度の実験計画を確定する作業を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度は新型コロナウィルス感染症のため、勤務先の大学は1年間オンライン授業となり、学内への立ち入りに制限があった。そのため、一部の予備実験等の実施が困難であったため、計画に遅れが生じている。 加えて、改めて先行研究のサーベイを行ってから実験を行うこととし、2021年度はそのサーベイに注力したことから、実験の実施が計画よりも遅れている状況にある。 しかしながら、2021年度に購入予定の機材(眼球運動測定装置)の選定に関しては業者との打ち合わせ等を重ね、購入に至り、順調に進展した。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度内に眼球運動測定を購入し、さらに2022年度の実験計画も概ね固まったことから、2022年度は実験に向けて、予定されている作業を遂行していく予定である。ただし、眼球運動測定を行う前に、先行研究を踏まえる形で、まずは反応精度や反応時間を測定する行動実験を行い、その結果を踏まえて眼球運動測定を伴う実験を行うこととする。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験課題を精査するために先行研究のサーベイを改めて行っていたため、一部の予備実験の実施が困難であった。眼球運動測定装置を使用して実験するのか、使用しないで実験を行うのかの判断が難しかったため、必要な機材を購入する優先順位の決定も遅れた。そのため、次年度使用額が発生した。翌2022年度は当初予定していた実験等の実施も可能だと考えられるため、翌年度に実験用刺激提示装置あるいは分析装置・分析用ソフトウェア等の必要な機材の購入を計画している。
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