研究課題/領域番号 |
20K11952
|
研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
打矢 隆弘 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10375157)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 防災システム / 複合災害 / ロボット / マルチエージェント |
研究実績の概要 |
大震災などの災害時において,地震後に発生する火災等の2次災害による被害を最小限に抑えることは極めて重要である.これまで,災害時の支援に関する研究が行われているが,地震のみを想定した避難誘導支援など,単一の災害に特化したシステムの提案がほとんどである.しかし,現実には地震後の火災発生,建物損壊による通行止め,停電等様々な災害が連鎖的に発生しうる.本研究では,“悪条件下での震災避難行動を支援する研究”で得た自律ロボットによる避難誘導の独自技術を活かし,複合災害を想定した分散人工知能防災システムの設計・開発を行い,2次災害を考慮した安全な避難誘導,避難時の混雑解消などの避難支援を実現する.この研究により,大学キャンパスにおける防災能力の向上を達成し,さらに,システム開発・運用の知見を基に,市町村の公共施設・商業施設における防災システムへの発展・展開を目指す.2020年度は,主に「火災・爆発・悪路の発生を想定した避難誘導シミュレーションの実施」に取り組んだ. ・大学キャンパスの建物内の部屋を対象として,火災や爆発の可能性を調査し,危険性の高いエリアを精査した. ・リスクの高いエリアを通過する避難者人数を減少させる避難誘導方式を考案した. ・シミュレーションによる新避難誘導方式の有効性検証に取り組んだ.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に基づき,災害時の避難誘導に関する研究を推進した.
|
今後の研究の推進方策 |
研究計画に基づき,システムの開発と評価を行い,提案手法の有効性を示す.
|