研究実績の概要 |
令和5年度においては、当初計画の最終年度(令和4年度)までに達成された研究成果を、進化計算の分野における主要な国際会議である、IEEE CEC2024において発表するとともに、さらなる研究の進捗も見られた。具体的には、生物の探索メカニズムにヒントを得たVegitation Evoliution (VEGE)の改良ならびに実問題への応用、RIMEと呼ばれる氷結による物理現象をヒントにした探索手法において、ラテン格子によるサンプリングを導入したSRIMEと呼ばれる手法の提案ならびにCEC2020ベンチマークによる実験的検証など、多岐にわたるアルゴリズム開発を行った。 研究期間全体としては、スケーラブルなリンケージ同定アルゴリズムsLIEM (scalable Linkage Identification with Epistasis Measure)の開発ならびに合成人口モデルへの適用、リンケージ同定の考え方を基にした尺度(Linkage Measurement Function, LMF)や、協調共進化におけるリンケージ尺度最小化による変数グルーピング手法(Linkage Measurement Minimization)、依存関係行列による手法(Dependency Structure Matrix with Linkage Identification, DSM-LI)など、大規模問題を分割して探索するための各種手法を数多く開発し、ノイズを有する環境下においてもその有効性を検証した。 リンケージ同定やリンケージ尺度に基づく協調共進化手法と、生物にヒントを得た大規模並列探索手法とを合わせ、スケーラブルかつロバストな大規模最適化問題解決のための人工進化アルゴリズムを実現することができた。
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