迷路課題を学習する過程で、自己組織的に海馬ニューラルネットワーク内の場所細胞に経路の情報が蓄積されるという機構が提案でき、未経験の経路も生成できることが明らかになった点に学術的意義がある。未経験経路を示す一連の場所細胞の活動を海馬外のネットワークと接続し、脳内シミュレーションすることで、経験していなくても探索機能を強化することできるようになり工学的応用に意義がある。また、他者の場所表現を含めたネットワークの提案により、より社会性のある課題に対する応用も期待できる。GPUで並列計算する独自ライブラリの提案により、CUDAの専門知識がなくとも、容易に大規模なSNNが構築できるようになった。
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