| 研究課題/領域番号 |
20K11984
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| 研究機関 | 広島工業大学 |
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研究代表者 |
山内 将行 広島工業大学, 工学部, 教授 (40384169)
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| 研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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| キーワード | 瞬時拡大率 / 疑似リアプノフ指数 / 同期現象 / 波動現象 / 波 |
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| 研究実績の概要 |
自然界において，同期現象は様々なものや場でみられる物であり，工業用途では通信などを行うためにも必要な現象の一つであると言え，生物にとっては生きていくために必要不可欠な現象の一つと言える。研究代表者は，発振器の結合系の中でみられる同期現象の調査解析を行う中で，特殊な現象である隣接した発振器間の位相差や位相状態が波のように伝搬し続ける現象を発見し，解析を行ってきた。しかし，これらの現象を解析するにあたり，従来の手法だけでは安定性を論じることや波の挙動自体を詳細に解析することが難しいと言える。
そこで今年度は，電力を用いた手法を開発し利用するだけでなく，系全体ではなく各発振器の電圧と電流の挙動のみに着目し，各発振器内において，電流が0のポアンカレ断面上での電圧の挙動から，瞬時拡大率，疑似リアプノフ指数を定義して用い，3種類の位相波動，細い位相反転波動，複雑な波の5種類の位相差や位相状態が伝搬する現象と，静止した同期状態における値について，発振器数を限定し結合形状も環状に固定した上で，違いについて明らかにした。それと同時に，今まで解析されてきていなかった，発振器を2次元格子状に結合した系において，向かい合った端同士を結合して環状にしたような形状で，各種波動現象を観察する上で重要となる同期状態がみられるトーラス状に結合された系について，新しい解析手法と比較するため，従来の手法を利用した同期状態の理論解析を行った。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
シミュレーションによる解析では，結合する発振器の個数への依存調査や初期値への依存に関する調査などは解析検討に非常に時間を要するが，新型コロナの影響により若干遅れ気味である。また，実験関連の進捗は，全体的に若干遅れ気味である。しかし，その他のシミュレーションを用いた研究，比較対象とするための従来手法による理論解析については，概ね順調に進んでいる。
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| 今後の研究の推進方策 |
今年度も，新型コロナの影響を考慮し，以下の研究を推進する予定である。
① 環状の系における各種波動現象の発振器の数への依存について調査解析，及び瞬時拡大率，疑似リアプノフ指数への発振器の個数が与える影響について調査解析。
② 従来手法による理論解析と新手法の比較，及びそれらを利用した波動現象の解析。
③ 実回路での観測
④ 蔵本モデルを基本とした数理モデルを用いた現象の表現の模索
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