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2022 年度 実施状況報告書

光子飛跡計算と深層学習による放射線強度分布推定の高精度化とIoT機器への実装

研究課題

研究課題/領域番号 20K11991
研究機関香川大学

研究代表者

藤本 憲市  香川大学, 創造工学部, 教授 (20300626)

研究分担者 阪間 稔  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (20325294)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード放射線強度分布推定 / 光子飛跡シミュレーション / 深層ニューラルネットワーク
研究実績の概要

光子飛跡シミュレータ及び機械学習システムを効果的に利用し,土壌内の放射能深度分布を高精度に推定できるシステムを開発することが本研究の目的である。令和3年度,条件付き敵対的生成ネットワークを用いて,ある単一層にのみに放射線源を仮想配置した場合の光子飛跡シミュレーションデータ(仮想放射線センサにて測定される放射線エネルギースペクトル)を約12万個に拡張した。令和4年度は,令和3年度に作成した単一層のデータセットに対して演算処理等を施すことにより,放射線源を複数層(2又は3層)に仮想配置した場合の放射線エネルギースペクトルデータセットを作成した。これらのデータセットに対して,令和3年度に構築した畳み込み型深層ニューラルネットワークによる放射線強度分布推定実験を実施した。その結果,放射線源を複数層に配置した場合の放射線エネルギースペクトルに対しては高い推定精度(正解率)が得られなかったため,放射線強度分布推定用深層ニューラルネットワークの改築を行った。一部の放射線エネルギースペクトルデータセットに対する学習を通じて放射線強度分布推定精度が向上する深層ニューラルネットワークの構造を試行錯誤的に見出し,その後,深層ニューラルネットワークのファインチューニングを実施した結果,放射線源が単一層又は複数層(2又は3層)に存在する場合の放射線エネルギースペクトルデータセットに対して98%の正解率を得た。上記研究成果の一部を国際会議にて口頭発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

深層 ニューラルネットワークの構造を改良することによって,放射性物質を複数層に配置した場合の光子飛跡シミュレーションデータ(仮想放射線センサにて測定される放射線エネルギースペクトル)に対する放射線深度分布推定精度を高めることができた。

今後の研究の推進方策

令和4年度に実施した放射能実測実験の結果を用いて,深層ニューラルネットワークの放射線強度分布推定精度を評価する。その深層ニューラルネットワークをエッジデバイスへ実装する。

次年度使用額が生じた理由

棒状放射線測定器を保有する大学の協力が得られたことにより,令和5年第一四半期に放射能実測実験を実施することができたが,学術誌への成果発表は令和5年度にずれ込むこととなった。次年度に,成果発表費として使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Development of CNN to Estimate Depth Distribution Spectrometry of Soil2023

    • 著者名/発表者名
      Mohd Azam Bin Mohd Pauzi, Takuto Umemoto, Ken'ichi Fujimoto, Minoru Sakama, Kazumasa Inoue, Masahiro Fukushi, Yusuke Imajyo, Michitaka Endo
    • 学会等名
      RISP International Workshop on Nonlinear Circuits, Communications and Signal Processing 2023
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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