進化計算は対象をブラックボックスとして取り扱えるため,産業界でも広く使われている.アルゴリズムの適用自体は比較的容易であるものの,問題の規模が増大するにつれて,更なる効率化が求められている. 本研究は進化計算アルゴリズムの更なる効率化を目指したものである.問題に応じて最適な遺伝オペレータを選択する手法や,主成分分析の基づく遺伝オペレータに焦点を当て,その有効性とパラメータの削減を実現した.また,実問題として航空交通流を考えその並列実装を行った.これらの成果は,大規模な最適化問題に取り組む際に適用できる基盤技術の一部となると考えられる.その適用範囲は広く,様々な分野での応用が期待できる.
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