研究課題
基盤研究(C)
SNSの普及により,ネットに溢れるテキストデータの取り扱いに対する重要性は極めて高い。一方,フィッシングメールなどは人間の不注意を誘うように工夫されている。また,自然災害などの大きな事件が起こるたびにデマやフェイクニュースの拡散が社会問題となっている。本研究では,テキスト情報のみから信憑性を判定するため,文書から受ける印象を抽出し,信憑性分類照合により信憑性を判定する技術の開発と評価をおこなった。
感性情報処理,自然言語処理
人はある情報「地震で電車が脱線した」を見たときに,「大変だ」(内容を信用した肯定的印象), 「本当なのか」(疑問を感じた否定的印象)といった何らかの感想(印象)を想起する。この印象に着目し,文章の信憑性を判定する学術的意義がある。また,テキストから受ける印象を起点とすることにより,信憑性辞書の変更のみで結果を制御できるため, SNS拡散への注意喚起,フィッシングメールへの対策のほか,誹謗中傷の検出などにも発展できる社会的意義がある。