研究課題/領域番号 |
20K12070
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
三上 史哲 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (80550392)
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研究分担者 |
秋山 祐治 川崎医療福祉大学, 医療福祉マネジメント学部, 教授 (10596000)
難波 知子 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (30441489)
植田 嘉好子 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 准教授 (40612974)
森戸 雅子 川崎医療福祉大学, 保健看護学部, 准教授 (50389029)
横井 英人 香川大学, 医学部附属病院, 教授 (50403788)
松井 剛太 香川大学, 教育学部, 准教授 (50432703)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 医療的ケア |
研究実績の概要 |
医療的ケアを必要とする幼児・児童の情報共有アプリのプロトタイプ版を作成した。アプリはiPad、スマートフォン、パソコンで使用できるクラウド上のシステムとて構築した。記録可能な内容は、「医療的ケア児のケア内容に応じたケアの実施記録」、「医療的ケアの計画書、指示書」、「保育所・保護者の成長記録」、「カンファレンス実施記録」、「連絡帳(自由に記述)」、「訪問看護師の滞在時間記録」、「医療的ケア等におけるヒヤリハットシート」とした。このアプリを私立保育園に通園する5歳の医療的ケア児の保護者、担当の保育師および看護師で実際に利用してもらい、その後にインタビュー調査を実施した。インタビュー調査より以下の結果が得られた。 ●保護者:①何時に医療的ケアを実施したか分かるようになり安心感を持てるようになった。②今まで手書きで実施記録をもらっていたがスマホになって見やすくなった。③今までたんの色や水分量はあまり気にしたことがなかったがアプリに入力欄があるので気にするようになった ●保育者:①医ケアの項目から、その日の状態がよくわかるようになった。②ケアの結果が視認しやすくなるとより保育に活用しやすくなる。③成長記録の活用は忙しくて使えなかった ●看護師:①家庭での朝のケアが分かり状態を理解しやすくなった。②成長記録の欄に写真を入れてくれるとそのとき体験していない人も知ることができるので、すごくいいと思った。③ケアの重要な部分が残っていくのでよい。 ●システムとしての課題:①入力時の通知機能が必要②リアルタイム(ケアをしている最中)で書き込めるように、音声入力等によるメモ機能などが必要③医ケアに関する児童の状態を色分けしたり、日々の記録のグラフ化など視認性の向上があげられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2つの地域でアプリを利用してもらう予定だったが、新型コロナウイルス感染症対策により訪問が困難となり、1つの地域のみでの利用となった。研究期間を延長して引き続き計画を遂行したい。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスが5類となり施設へ訪問しやすくなるため、研究の進捗が期待できる。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症対策により施設訪問が制限されたため、対象施設に対応したアプリの開発と実証が実施できなかった。次年度は新型コロナウイルス感染症対策が緩和されるため、計画していた開発と実証が行える予定である。
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