研究課題/領域番号 |
20K12084
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
小池 創一 自治医科大学, 医学部, 教授 (50463849)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 医療資源分布 / 人口減少 / 将来推計 |
研究実績の概要 |
少子高齢化と本格的な人口減を迎える我が国にとって、医療資源の適正配置は喫緊の課題であり、諸外国に日本がモデルを提示することが可能な分野の一つである。 本研究の目的は、医療分野の公的統計情報の調査票情報を必要な手続きを経て入手し、経年的・医療施設単位でデータリンケージを行うとともに、他のデータとあわせて解析を実施することで、地域における医療資源の分布や医師のキャリアパスを明らかにするとともに、既存統計データの利活用のモデルを構築し、根拠に基づく保健医療政策の一層の推進に貢献することにある。 2020年度までに、1972年から2018年までに実施された医師・歯科医師・薬剤師調査の調査票情報を国が定める手続きに沿って利用申請を行い、提供を受けた調査票情報を用い、医師の地域分布の経時的な変化についてGini係数を用いた把握を行い、当該期間の医療政策との関係について考察を加える研究を行ってきた。 2021年には、これらの研究に最新の情報を加える分析をさらに進めるとともに、今後、人口減少が医療サービスの提供にどのような影響を及ぼすかを明らかにすることを目的として、都市計画分野で施設の立地と人口密度との関連について分析した研究や診療科と人口に関する先行研究の手法も参考に、市町村の人口規模別に各診療科に従事する医師が出現する確率一定となる人口規模を求め、この水準が変わらないと仮定した場合の今後の人口減少によるサービス水準への影響を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナの流行が収まらない中、国における統計情報の公開スケジュールやその後に予定されている研究者向けの研究利用申請の手続きに当初見込みと比較して遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナの流行にともなう、統計情報の公開や研究者向けの研究利用申請の手続きがやや遅れ気味であるが、情報公開や手続きの完了を待って2023年度に必要な研究を推進してゆくこととしている。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナの流行等に伴い、調査票情報の提供のための手続きの開始時期や手続きに時間がかかっていることもあり、2022年度に使用を予定した論文投稿前の英文校正費用や、掲載料として想定していた費用については次年度使用となった。これらについては、2023年度の論文投稿、統計情報の利用申請の際に必要な費用等として使用予定としている。
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