研究課題/領域番号 |
20K12094
|
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
加藤 由香里 東京都立大学, 国際センター, 教授 (90376848)
|
研究分担者 |
山下 哲 木更津工業高等専門学校, 基礎学系, 教授 (40259825)
金田 忠裕 大阪府立大学工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (80259895)
小野 正樹 筑波大学, 人文社会系, 教授 (10302340)
北野 健一 大阪府立大学工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (20234263)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 教師教育 / 教師の成長 / 日本語教育 / キャリア支援 |
研究実績の概要 |
本研究では,海外のKOSEN教員が,メンターである国内外の高専教育経験者と日本語教育専門家らと協力して,現地校の問題点を見つけ,現場に合わせた解決策を見出していく過程を「電子ポートフォリオ」として記録する。さらに,ポートフォリオ上に蓄積された教育データと高専式くさび型カリキュラムを関連付ける「活用指針」を明らかにして,現地に合わせた効果的なKOSENカリキュラムの開発,ならびに専門教員への教育能力開発に利用されることを目指す。 2020年(初年度)は「工学カリキュラム班」と「日本語教育班」が中心となって,国内外の高専で行われている「くさび型カリキュラム」とその「教育実践例」を調査した。この調査に基づき,高専カリキュラムの目的の整理とその実現に効果的な教育実践例に対応づける「活用指針」を明らかにした。 また,研究代表者,ならびに分担者が関与したティーチング・ポートフォリオWSに参加したメンター教員を対象として,メンタリング体験と他のメンターとの議論により,どのような学びと変化を得たかを明らかにすることを試みた。WSに参加したメンター12名から活動の振り返り記録を収集して質的分析法(SCAT)を用いて分析した結果,以下の3点が浮き彫りとなった。(1)メンター経験を通じて,メンティーを全面的に受け入れ,信頼関係を築くための態度と助言技術の重要性が指摘された,(2)メンター会議で,セカンド・オピニオンを得たり,メンティーに関わる付加情報を収集することでより的確なメンタリングを行うことができた,(3)他のメンターの実践活動を知り,スーパーバイザーから助言を得ることで,メンター自身が自己省察を深め,多面的に支援することがができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2020年(初年度)は「工学カリキュラム班」と「日本語教育班」が中心となって,国内外の高専で行われている「くさび型カリキュラム」とその「教育実践例」を調査をオンラインで実施した。また,研究分担者とともに実施したティーチング・ポートフォリオ・ワークショップにおけるメンター教員の学びと変化について分析を行った。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き、ティーチング・ポートフォリオ・ワークショップにおけるメンター教員の学びと変化について分析を行った。
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のため研究打ち合わせ会,ならびに研究調査が中止となった。そのため,本年度計上していた予算が資料できなかった。
|