• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実施状況報告書

ロボットを用いた自己再帰性演劇によって批判的思考を涵養するシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K12099
研究機関立命館大学

研究代表者

松村 耕平  立命館大学, 情報理工学部, 准教授 (80629600)

研究分担者 小川 浩平  名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (10586027)
力石 武信  東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 講師 (90761164)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード自己省察過程 / オンライン会議システム / 演劇 / ロールプレイ / 水平思考
研究実績の概要

本研究提案の目的は、情報システムによって自己省察を通した批判的思考を涵養するための方法論を構築することである。そのなかで、演劇という概念に注目し、演劇による自己省察の可能性を、ロボット演劇に昇華させる。そのうえで、そのようなロボット演劇による自己省察の試みが、批判的思考の教育・実践に とってどのような展開をもたらすのかを議論する。
本提案では、メジャーリサーチクエスチョン(MRQ)として情報システムはどのように自己省察を通した批判的思考を涵養できるかを挙る。また、この MRQ を支え るサブシディアリーリサーチクエスチョン(SRQ)として (1) 演劇による自己省察は批判的思考に有効か、(2) 自己省察の過程をどのようにデータ収録しロボット 演劇として再構成するか (3) 自己をロボットが演ずることは自己省察につながるか、を挙げ、自己省察を通して批判的思考を涵養するための方法論の構築を試みる。

今年度の計画としては上記の (1) 演劇による自己省察は批判的思考に有効か、(2) 自己省察の過程をどのようにデータ収録しロボット演劇として再構成するか、の2点について初年度に引き続いて取り組むことが計画であった。 結果、新型コロナウイルスの影響で当初の研究計画を変更して、オンラインで可能な形で再構成した。具体的にはオンラインビデオ会議システムを利用した自己省察過程について(1) 演劇による自己省察は批判的思考に有効か、を確かめるべくオンラインワークショップを実施し、演劇、特にロールプレイの重要性が明らかになりつつある。また、水平思考という考え方を取り入れることで、よりよい思考を導ける可能性を明らかにした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウイルスの影響で、当初の研究計画が対面的環境で行うことを想定していたため、計画が変更されているものの、オンラインで可能な形で再構成することによって、概ね研究計画のとおりに研究が進んでいる。また、新たな方法論の可能性の検討も進んでいる。

今後の研究の推進方策

昨年度に実施したオンライン上の思考演劇ワークショップを再度実施する。この際に、画面のみを用いたオンライン思考演劇ワークショップに加えて、ロボットと対面した状況におけるそれもワークショップ内で行うこととする。すなわち、オンライン思考演劇ワークショップにおいてもロボットの身体性がどのような役割を果たすかを調査することができる。オンライン思考演劇ワークショップは、その思考過程を観察するとともに、ビデオを用いてその効果を検証する。この効果は、平山・楠見による批判的思考態度尺度および批判的思考能力のテスト、そのほかの心理スケール、および、インタビューの分析によって評価する。 新型コロナウイルスの情況は目下、withコロナとして、共生の道が探られている。この環境を活用し、また、前年度までの知見を活かす意味でも、オンライン会議システムを利用した計画として研究を推進する。ワークショップでは、ロボットのインタラクションモデルを適切に構築する必要があると思われるが、メンバーの協力のもと滞りなく研究の遂行ができることを想定している。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルスの影響で計上していた旅費や学会発表のための予算を利用しなかったためである。withコロナの状況になり、実地での活動も再開されつつあるため、メンバーの議論のための旅費や、成果発表などの際の移動費として使用する予定である。

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi