研究課題/領域番号 |
20K12109
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
林 敏浩 香川大学, 創造工学部, 教授 (90264142)
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研究分担者 |
米谷 雄介 香川大学, 創造工学部, 助教 (00735144)
藤本 憲市 香川大学, 創造工学部, 准教授 (20300626)
八重樫 理人 香川大学, 創造工学部, 教授 (30410848)
後藤田 中 香川大学, 創造工学部, 准教授 (40633095)
裏 和宏 愛媛大学, 総合情報メディアセンター, 助教 (40840153)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 心的特性情報 / 教育制御 / バイアス付き多数決法 / 教育支援システム / e-Learning |
研究実績の概要 |
2020年度は(P1)バイアス付き多数決法を用いた多面的な心的特性情報に基づく教育制御方法のアルゴリムを明らかにして、教育支援システムを試作した。バイアス付き多数決法は、【STEP1】個々の心的特性情報に基づき教育制御候補案(複数個)を決定する、【STEP2】教育制御候補案に重み付けをして、多数決で教育制御候補を1個選択する、【STEP3】選択された教育制御処理を実行し、学習者を適切に教育支援できたか判定する、【STEP4】判定結果に基づき、STEP2で使用した重み付けを変更する、の4つのステップで多面的に心的特性情報を統合して教育制御に反映させる。特に、バイアス付き多数決法は(P1)バイアス付き多数決法を用いた多面的な心的特性情報に基づく教育制御方法の確立、および、(P2)本教育制御方法を組み込んだ教育支援システムの開発と評価が主たる課題であり、(P1-1)心的特性情報に基づいた教育制御候補案への適切な重み付けはいかに設定すればよいのか(バイアス付き多数決法の【STEP2】と【STEP4】)、と(P1-2)実行した教育制御に対する教育支援の善し悪しをどのように判定すればよいのか(バイアス付き多数決法の【STEP3】)に着目して研究を実施した。特に(P1-1)の教育制御候補案への適切な重み付け、(P1-2)の実行した教育制御に対する教育支援の妥当性の判定を行うサブモジュールを搭載する教育支援システムを試作した。また、当該研究に関連する多面的な心的特性情報を取得するインタフェースの検討や本システムで利用するコンテンツ作成環境の試作も併せて実施した。これらの成果は教育工学に関連する複数の学会で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要で述べたように2020年度はバイアス付き多数決法を用いた多面的な心的特性情報に基づく教育制御方法のアルゴリムを明らかにして、教育支援システムを開発することが目標であり、検討した教育制御方法のアルゴリムを利用した教育支援システムを試作できた。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は、開発した心的特性情報に基づく教育制御モジュールを組み込んだ教育支援システムを試作する。試作システムおよび平行して作成した検証用コンテンツはインタネットからアクセス可能なサーバ上で運用実験する。なお、教育実践として、香川大学創造工学部で被験者を募集して運用実験を実施する。各種ウェラブル端末を情報取得インタフェース機器として利用した心的特性情報が多い上位システムを構築して同様に運用実験を実施する。運用実験で得られた各種データを整理して、共同研究者の裏・米谷がデータ分析する。なお、得られた成果については2020年度と同様に個々の専門分野の観点から関連学会や国際会議などで成果発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染拡大防止に伴う各種学会での発表などがオンライン対応になったため旅費の支出が激減した。また、学生の各種協力を想定したが、同様に実施が困難となり次年度対応に調整したため、人件費・謝金が予算執行されなかった。
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