研究課題/領域番号 |
20K12123
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研究機関 | 岩手県立大学 |
研究代表者 |
PRIMA・OKY・ DICKY 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 教授 (20344624)
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研究分担者 |
角 薫 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (20332752)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 3D球体ディスプレイ / モーションキャプチャー / Sphericul |
研究実績の概要 |
本年度は,開発した3次元球体ディスプレイ(Sphericul)のモーションキャプチャ(MoCap)を簡略化し,Sphericulの実用化とその普及を図る予定である.ここでは,HTC社のVive TrackerをリファレンスMoCapとして,Azure Kinectと新たに開発した三眼式ビジョンカメラを用いて,安価なMoCapの有用性を検証した.検証実験では,ディスプレイの中央に直径30cmのSphericulを設置し,身長1m~1.8mの視聴者が約1mの距離から映像を見ていると仮定した.Vive Trackerは視聴者の頭部に,Azure KinectはSphericulから2m離れた場所に設置した.一方,三眼式ビジョンカメラは,Sphericulの下部を覆うように配置した.実験結果から,三眼式ビジョンカメラは,事前にキャリブレーションを行えば,SphericulのMoCapとして利用できることがわかった.また,当該MoCapをSphericulに組み込むことができるということで,Sphericulの利便性を向上させることができた.開発した3D球体ディスプレイを普及させるために,「リエゾン-Iマッチングフェア-新技術説明会」で本ディスプレイの技術を発表し,企業等に紹介した.説明会終了後,企業より3件の問い合わせがあり,ディスプレイの製造や今後の展開について協議した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は,3次元球体ディスプレイの設計を見直し,CADで設計した詳細なパーツを3Dプリンターで製作できるようにした.本ディスプレイは,研究分担者の所属研究機関に設置されたことで,共同研究を促進することがでた.また,このディスプレイの今後の可能性についても,企業からの積極的な意見をいただいた.
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の展開としては,既存の3D映像コンテンツを効果的に表示できるよう,3D球体ディスプレイを用いた新たな映像表現方法を検討していく.現在,全天球移動型立体映像「Matterport」を本ディスプレイで表示できるように移植する作業を進めている.
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次年度使用額が生じた理由 |
171円の分を消化できなかった理由として,その金額で購入できる必要なものがなかったからである.
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