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2021 年度 実施状況報告書

焼却灰埋立層の二酸化炭素高溶存溶液による中和機構の検討

研究課題

研究課題/領域番号 20K12227
研究機関明星大学

研究代表者

宮脇 健太郎  明星大学, 理工学部, 教授 (00289521)

研究分担者 遠藤 和人  国立研究開発法人国立環境研究所, 福島支部, 室長 (10353533)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード焼却灰中和 / 二酸化炭素溶存 / ウルトラファインバブル / 炭酸中和
研究実績の概要

当該年度(研究代表者分)
前年度に継続してウルトラファインバブル(UFB)を用いた二酸化炭素溶存水による廃棄物埋立層の中和技術の検討を行った。令和2年度の研究実績の概要に記載した課題「溶解性の高いCO2の場合、試験を空気等と異なりUFBの安定が悪い可能性が示唆された。」について、今年度、再度の文献調査等および試験条件の検討を実施した。溶解性が高い気体の場合、水中への溶解量が多いが、気液平衡により、通常の気泡で水中から脱気する可能性が考えられた。試験において、溶存CO2濃度(無機炭素IC濃度で計測)の増加、持続時間増加について検討を行った。IC濃度で200mg/L程度が上限となっている。本報告時点では、大きな改善が見られず、検討継続中である。UFBの存在を維持するため溶解度の低い気体(窒素、酸素、大気など)を維持することで、水中のCO2とUFB気相の平衡が成り立つ可能性も考えられることから、R4年度検証することとした。
当該年度(分担研究者分)
カルシウムアルカリ水の炭酸化による中和現象について、円筒水槽実験を行うことで表面積÷容積(高さの逆数:A/V)によって炭酸化速度が変化する現象から、炭酸化速度時定数とA/Vの関係について明らかにした。両者は負の相関があることがわかった。また、カルシウムイオン濃度によって炭酸化速度がやや異なる結果となったことから、炭酸化速度にはA/V、温度以外にイオンバランスの考慮も必要なことが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

溶液中の気泡の維持状態が、想定された時間より短く、水中の溶存二酸化炭素が脱気されてしまう現象について、過去の知見もない状況で、気泡発生装置の改善を継続した。また、高濃度CO2の維持時間が短い場合の、溶液のガラスビーズ層流下時の状況確認も、新たに装置を製作する必要が生じた。

今後の研究の推進方策

進捗状況理由と同様であるが、現時点では、気泡発生装置の改良を継続し、埋立廃棄物層を模擬したガラスビーズカラムでの、CO2持続時間の確認を進める(初期の溶存CO2濃度を上昇させるための気泡発生管を装置に組み込む作業を実施中)。また、分担研究者による、モデル化の検討も継続する。

次年度使用額が生じた理由

研究概要等にも記載の通り、気泡発生装置の条件設定について検討を継続しており、新規のウルトラファインバブル用のノズルの購入ができなかったため、その周辺器具も未調達のため、条件設定が進み次第、試験物品の購入、組み立て、実験を開始する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 二酸化炭素高溶存溶液を用いた焼却灰埋立層中和の検討2021

    • 著者名/発表者名
      宮脇健太郎、大内洋諒、菱山敦子
    • 学会等名
      廃棄物資源循環学会研究発表会

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公開日: 2022-12-28  

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