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2023 年度 実施状況報告書

バンコク近郊における洪水適応型土地利用デザインによる生態系サービスのシナジー評価

研究課題

研究課題/領域番号 20K12263
研究機関東京都市大学

研究代表者

横田 樹広  東京都市大学, 環境学部, 教授 (00416827)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード水田貯留 / 運河 / 水辺ネットワーク / グリーンインフラ / NbS / 文化的景観 / エコツーリズム
研究実績の概要

2023年度は、課題として残る実施項目として、主に以下について実施した。
1. 適応型土地利用デザインによる生態系サービスのシナジーの予測・可視化:
運河と隣接する水田を横断する土地利用の比高に関する分析をもとに貯留機能を評価した結果、運河に対して農道の比高が最も高いのに対し、水田は最も比高が低く、次いで用水路の比高が低かった。これらの比高の異なる農道・調整池・養魚池・用水路・水田の空間的配置をもとに、47地点の運河・水田からの土地利用の配置に応じた洪水貯留機能の発揮パターンを、14タイプに類型化でき、それぞれの貯留量を分析した。この結果は、APPS2023国際会議で発表し、URPR誌に投稿した。
2. 地域ステークホルダーの意識構造と社会的便益の評価
2023年9月に現地調査を行い、対象地域において運河にアクセスできる地点の分布調査を行った。運河区画ごとのアクセス可能地点数を分析・地図化した結果、道路整備が拡大されることで運河へのアクセス性が向上する例が見られた。一方、道路から運河へアクセスできるポイントの拡充による運河と接続したネットワーク圏域の拡大効果を分析した結果、運河沿いのバイク利用によるアクセス圏の拡大効果が車利用のそれよりも大きく、アクセスできる水田の数も大きく増加した。このことを受け、運河へのアクセス性の類型に応じて、生態系サービス活用のSEMモデルの再分析を行った。これらの結果を統合し、ジャーナル投稿論文を執筆中。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究開始当初はCOVID-19による調査の制約等で進捗に影響が生じたが、その後2022年度・2023年度の現地調査を経て、分析に足るデータを蓄積でき、国際会議への発表、国際誌への投稿ができた。現在、研究全体のまとめとなるジャーナル論文の執筆作業中。

今後の研究の推進方策

2024年度は延長最終年度として成果の論文化の年と考えている。現在、2023年度の成果をとりまとめた論文を1編国際ジャーナルに投稿する準備をしている。国際会議での発表についても積極的に計画したい。

次年度使用額が生じた理由

理由:COVID-19の影響に伴う現地調査の遅れの影響を受け、2022-2023年度に実施できた現地調査をもとにした成果のまとめのために延長中。
使用計画:延期されていた論文投稿、国際会議での発表のために使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Typology of Paddy Fields and Canal Connection Environment in Suburban, Bangkok2023

    • 著者名/発表者名
      Tomoki Oda, Shigehiro Yokota
    • 学会等名
      Proceedings of International Conference of Asian-Pacific Planning Societies 2023
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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