ブナ林において衛星画像を使って景観レベルの黄葉―気候関係を解析した結果、積算気温を用いて色づきの強さの季節変化をモデル化できた。さらに場所や年による気温の違いが、色づきの強さや色づくまでに必要な寒さの蓄積量に影響している事を記述できた。 ブナ林におけるより詳細な個体レベルの黄葉―生産性関係を解析したところ、低標高サイトほど色づきが強い傾向がある中、サイト内の個体スケールだと植生指数が高い個体ほど色づきが弱い関係が示され、強光や乾燥などの環境の個体差が影響していることが示唆された。 高山帯の紅葉では消雪日が色づきの強さに影響する関係が見られ、将来的な温暖化に伴い色づきが弱くなる可能性が示唆された。
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