「貧困の変化,すなわち食の変化による非感染性疾患の増加という問題を,如何にして貧困層が,社会的関係を活かしながら,主体的に解決していくか?」というの問いに答えるために,オンラインと対面の調査を実施した。この結果,①農村側では,COVID-19パンデミック下において,大手アグリビジネスによる戦略的行動によって有機農業の発展が妨げられていること,②都市部貧困層の健康状態の改善のためには,健康のみならず農業と有機農業についての彼らの認識の深化が不可欠であることがあきらかになった。さらに,日本の「提携」に類似した農村と都市貧困層の間の有機農産物の直接取引という対応が有効であることも示唆された。
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