研究課題/領域番号 |
20K12322
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
中尾 理恵子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (80315267)
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研究分担者 |
全 炳徳 長崎大学, 情報データ科学部, 教授 (10264201)
川崎 涼子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (30437826)
大西 眞由美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (60315687)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 近隣居住環境 / 健康支援 / 栄養対策 / 地域住民 |
研究実績の概要 |
長崎県内において近隣居住環境と住民の食生活や買い物行動、及び栄養摂取への関連を明らかにするために、フィールド調査及び、キーインフォーマントインタビュー調査、住民質問紙調査を実施した。近隣居住環境として、離島、斜面地、新興住宅地、旧市街地、山間地域などの異なる近隣居住環境を持つ複数の地域を対象地域とした。 栄養摂取状況調査を含む住民質問紙調査の結果、独居者といった人口学的な背景に加え、「買い物頻度」と「食料品の配達サービスの利用」が栄養摂取状況に関連を示した。旧市街地は、近年の近隣居住環境の変化(食料品の小売店が減少し、郊外型に大規模なショッピングモールができる等)により食品摂取に影響を及ぼしていると考えられた。 地域における食に関わる地域活動を行っているキーインフォーマントインタビュー調査からは、地域の産業に影響された食生活が習慣化していることがわかった。農協婦人部や食生活改善推進員などの食に関わる地域活動を行っている住民を巻き込んだ地域栄養対策の計画づくりが必要であることが明らかとなった。 また、中山間地域において小学校区ごとに地域アセスメント調査を実施し地域特性を明示化し、買い物アクセスが限定的な地域においては、買い物行動(買い物頻度)は女性の健康状況に関連を示した。中高年住民の栄養対策には、地域づくりとして住民を巻き込んだ栄養対策の推進とともに、買い物行動とそれを支える近隣住環境の整備といった都市計画もあわせて統合的に計画実施を展開する必要があることが示唆された。
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