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2022 年度 実施状況報告書

グローバリゼーションの時代における社会の共有 ブリテン-アイルランド関係の再考

研究課題

研究課題/領域番号 20K12336
研究機関同志社大学

研究代表者

尹 慧瑛  同志社大学, グローバル地域文化学部, 教授 (70376838)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワードアイリッシュ・ボーダー / 在英アイリッシュ / 北アイルランド / ユニオニズム / ブレグジット / ブリティッシュネス / アイリッシュネス
研究実績の概要

本研究は、変わりゆくブリテン島とアイルランド島の関係性を、ブレグジットにおいて焦点化されることになった「アイリッシュ・ボーダー」「在英アイリッシュ」「和平合意後の北アイルランドにおけるユニオニズム」の3つの研究軸にもとづいて、あらたに捉え直すことを目的としている。
2022年度も①基本文献の収集・分析、②最新の研究成果をフォローアップするための学会や研究会、ワークショップへの参加、③資料館での一次資料の収集、④ブリテンおよび南北アイルランドでの聞き取り・フィールドワークを予定していたものの、前年度に引き続き、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大と入国・出国規制により海外渡航が制限されたため、大幅な計画の変更を余儀なくされた。
そこで、前年度に着手した資料のアーカイヴ化を継続するとともに、イギリス・アイルランドの研究者や研究機関との交流を通じて、特に「在英アイリッシュ」にかんする日本における研究の意義について先行研究もふまえながら明確化し、戦後イギリスで最大のエスニック・マイノリティでありながら「白人の一体性」という神話の下で見えなくされてきた歴史的背景をたどるとともに、その「可視化(visualization)」の過程を幾つかの契機においてあぶりだすことを試みた。その成果は、「在英アイリッシュ」を可視化する(visualising Irish in Britain)」というタイトルのもと刊行済みである。
また、1970年代の北アイルランド紛争最盛期における在英アイリッシュの経験を探るために、各種報告書、証言の記録集やインタビュー、デジタル・アーカイヴに収蔵された資料の収集につとめるとともに、研究の目的にかなうフィールドについて比較検討をおこなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

理由
2022年度は、フィールドワーク・資料収集・学会参加などを目的とした海外渡航を夏と秋に予定していたが、政治情勢や新型コロナウィルス感染拡大の余波により渡航計画がたてられなかったため、前年度と同様に国内で可能な研究活動に切り替えることとなった。3つの研究軸のうち、「在英アイリッシュ」にかんする予備的調査については、具体的な調査フィールドの選定、デジタル・アーカイヴの資料調査など、順調にすすんでいる。

今後の研究の推進方策

2023年度は現地調査をおこない、いくつかのフィールドにおけるネットワーク形成、インタビューをおこなう。

次年度使用額が生じた理由

2020~2022年度の3年間において、フィールドワーク・資料収集・学会参加などを目的とした海外渡航を夏と秋に予定していたが、新型コロナウィルスの感染拡大により渡航が制限さ
れたため。2023年度は旅費として使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] 在英アイリッシュを可視化する2022

    • 著者名/発表者名
      尹慧瑛
    • 雑誌名

      社会科学

      巻: 52 ページ: 25,45

    • DOI

      10.14988/00029194

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2023-12-25  

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