研究課題/領域番号 |
20K12346
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
石坂 晋哉 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (20525068)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | インド |
研究実績の概要 |
第1年目の2020(令和2)年度の研究実績は、以下のとおりである。 (1)現地調査(フィールドワーク・資料収集):新型コロナウイルス感染症の蔓延によりインドでの現地調査を実施することができなかった。 (2)資料収集・整理:インド・ウッタラーカンド州の内外でこれまでに収集した資料の整理・読解の作業を進めた。 (3)成果発表:インド・ウッタラーカンド州テーリー・ガルワール県ジャルダールガオンで実施した現地フィールドワークに基づき、当該地域における農業振興の活動について、「福岡正信とインド―自然農法のグローカル化」(『愛媛大学法文学部論集 社会科学編』50号)および、Glocalization of Natural Farming: A Case Study of India(GLOCAS Working Paper, 1)として公表した。ジャルダールガオンでは、第1に「種子を救え運動」として、地元に伝わる多様な在来の種子の保存と、その活用を広げていくことにより、農業の発展や環境保護をめざしている。第2に、バーラナージャーと呼ばれる伝統的な作付システム(シコクビエやアマランスなど種々の穀物作物、ラージマー豆や大豆といったマメ類、油料作物、野菜類、香辛料、青刈り飼料等の混作栽培システム)の復興に取り組んでいる。第3に、主食作物としてのミレット(コーダー:シコクビエ、アマランス、ジャンゴーラー:ヒエ、コウニー:アワなど)の地位復権を目指している。第4に、集落近郊の森林の再生事業に取り組んでいる。また、「ガンジス上流域の水資源管理」についても、研究会発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2020(令和2)年度は、インド・ウッタラーカンド地方での現地調査をすることができなかったが、同地域の内外で入手した資料の整理と分析を進め、論文発表と研究会発表をすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
2021(令和3)年度は、以下のような実施計画で研究を進める。 (1)現地調査(フィールドワーク・資料収集):新型コロナウイルス感染症の蔓延状況によるが、もし可能であれば、インド・ウッタラーカンド州を中心に、2022年3月に現地調査を行う。 (2)成果発表:2021(令和3)年5月に開催される国際地域学会(Regional Science Association International)と、2021(令和3)年7月に開催される世界政治学会(IPSA World Congress of Political Science)で、これまでの成果を発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020(令和2)年度は、インド現地調査ができなかったため次年度使用額が生じた。2021(令和3)年度は、もし可能であれば、インド現地調査を実施する。
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