研究課題/領域番号 |
20K12348
|
研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
阿部 拓児 京都府立大学, 文学部, 准教授 (90631440)
|
研究分担者 |
守田 正志 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 准教授 (90532820)
田中 英資 北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 教授 (00610073)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | アナトリア / トルコ / 文化遺産 / 歴史的重層性 / 正しい物語 |
研究実績の概要 |
本研究は期間全体を通じて、新型コロナウイルスの流行とのにらみ合いであった。研究開始の2020年度がコロナ元年となったため、最初の2年間はほぼまったく身動きがとれない状態であった。オンラインでの会合も数度おこなわれたが、それらはすべて「コロナが落ち着いていたら」という、仮定の下で話し合われており、ことごとく空振りに終わっていた。しかし、世界的にコロナ禍が落ち着きを見せるようになった2022年度、そして研究期間を延長して迎えた2023年度の2年間は、当初計画していた、トルコ共和国内における合同調査にも漕ぎつけることができた。 最終年度の研究成果は、上記の現地合同調査と2度の対面での研究会である。2023年9月にはトルコ共和国東部のカルス県アニ遺跡および、南西部のオイノアンダ遺跡、シデュマ遺跡等を調査した。また、2023年5月には北海道大学にて研究会をおこなった(報告者および報告題目は次のとおり―①守田正志(横浜国立大学)「建築から見る東アナトリアの文化交流史とその現代的意義」、②田中英資(北海道大学)「観光の場と信仰の場の交錯―グレート・アヤソフィア・ジャーミィとケシッキ・ミナーレと呼ばれたモスクの事例から」、③阿部拓児(京都府立大学)「新規研究課題の可能性について―トルコとイランの比較から」)。2023年12月には横浜国立大学にて、総括となる研究会をおこなった(報告者および報告題目は次のとおり―①貞松知之(東京工業大学:ゲストスピーカー)「アイザノイにみる小アジアの土着信仰とヘレニズム・ローマ都市の関係」、②阿部拓児(京都府立大学)「バッファ湖周辺の文化遺産と自然環境」、③田中英資(北海道大学)「世界遺産を通した歴史の物質化:トルコ・アニ遺跡の事例から」、④守田正志(横浜国立大学)「アニ遺跡内の建造物保存方法の現状:キリスト教教会堂建築とイスラーム建築の違いに着目して」)。
|