日本におけるチャの伝播(ティーロード)を推定するため、国内外のチャ在来種や品種をSSRマーカー9座で遺伝的特徴を解析した。特に、伝播の窓口となった可能性のある九州北部の在来種を解析に追加し樹形図を作製した。その結果、九州北部と他地域の系統の多くは京都を含む在来種グループに含まれた。九州北部の系統は、グループ内で離れて分布し、遺伝的な差異が示唆された。また、DNA型分析の過程で、国内のチャ79品種の親子関係を明らかにした。具体的には、37品種(12品種の両親および25品種の片親)の親子関係を同定・確認することが出来た。うち、これまで花粉親が不明だった5品種について、本研究で親品種を新規同定した。
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