研究課題/領域番号 |
20K12406
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研究機関 | 北海商科大学 |
研究代表者 |
千葉 里美 北海商科大学, 商学部, 准教授 (80635243)
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研究分担者 |
曽我 聡起 公立千歳科学技術大学, 理工学部, 教授 (30279476)
川名 典人 公立千歳科学技術大学, 理工学部, 教授 (50295929)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 観光MaaS / 地域デザイン / アプリ開発 / 小型モビリティ / 地域への影響 / ラストマイル / ファーストマイル |
研究実績の概要 |
2023年度は水際対策が広く撤廃されたことから、研究1年目に予定していたMaaSの取り組み実態について、先進地フィンランドでの現地調査(6月)を実施した。現地では、①MaaS展開へ向けたグローバルスタンダード、②MaaS導入による公共交通と小型モビリティ利用の実態、③MaaSが地域に与える影響、④観光客の移動手段としてのMaaS利用実態の4点を研究目的とし、現地ガイドによる視察、関係者との意見交換、地元住民へのヒアリングを実施した。結果、目的は概ねクリアしたものの、COVIT-19によりヘルシンキ市民の生活、特に在宅ワークが更に進んだことに伴う公共交通利用の減少といった社会環境の変化から、本科研費申請当初のMaaSビジネスよりやや停滞・縮小傾向にあった。一方、ウェルビーイングと市民の生活移動を掛け合わせたMasSビジネスが見られた。この事実は、日本での先行事例等では散見されていないことから、意味のある視察と今後の新たな研究テーマとなった。しかしながらWhim社が展開するMaaSビジネスより、MaaSビジネスのグローバルスタンダードやMaaSにおける小型モビリティの役割がラストマイルの補完だけでなくファーストマイル(出発地点から最寄駅など)にまで至る利用特性が見られることが明らかになった。またそれに付随し、行動範囲が広がることによる地域活性化も確認できた。こうした現象は、筆者らが観光客としてwhim社のアプリをダウンロードし現地で利用した際も実感できるところであり、2021年より進めてきたMy Helsinki WeChat Mini programのMaaSのデザインを取り入れた観光MaaSアプリ開発の指針となる基盤研究に繋がった。My Helsinki WeChat Mini programの効果については、視察時の中国人渡航が禁止されていたため、次の研究課題となった。
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