研究課題/領域番号 |
20K12421
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
田代 亜紀子 北海道大学, メディア・コミュニケーション研究院, 准教授 (50443148)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ガーデンツーリズム / 北海道 |
研究実績の概要 |
前年度までは、北海道全体のなかの北海道ガーデンツーリズム対象となるサイトについて全体把握の調査を実施してきた。本年は、そのなかでも、滝上町において高橋武市氏ひとりによって造られた「陽殖園」、旭川のみならず北海道ガーデン街道のなかの3つの作庭に関わっている上野砂由紀氏が関わる「上野ファーム」「大雪 森のガーデン」に注目した。両庭園とも、コロナ禍で大きな影響を受けつつ、観光庭園として庭園を公開、管理していくプロセスを考察した。 本研究の前提として、これまでの研究では、「公園」と「庭園」について区別せず庭園観光を発展させてきた日本の庭園観光についての指摘はされてこなかったことがある。日本においては大名庭園などが発展した形である「栗林公園」など、明治期に城郭を中心とした地域が「公園化」され、動物園、学校、公園などが造られていった。北海道ガーデンはそのような枠組みに入らず、商業的施設の意味合いが強い「大雪 森のガーデン」や「十勝ヒルズ」、北海道の景観を活かした「十勝千年の森」、文化施設としての「六花の森」、個人庭園から発展した「紫竹ガーデン」「陽殖園」「十勝ヌップクガーデン」、造園業から発展した「上野ファーム」「真鍋庭園」など多様である。このような北海道ガーデンは、過去50~60年ほどで発展してきたものであり、本州で寺院中心に作庭された歴史庭園とは一線を画すが、地域における重要な観光拠点となっている。このため、私設のガーデンをどのように今後維持・管理していくのか、という課題を抱えているガーデンも多いことがわかっている。 2022年度はコロナ禍における出張範囲が広くなったこともあり、本州、特に庭園観光の中心ともいえる京都における調査を実施した。また2022年度は、本州で庭園観光調査を行う大阪観光大学の小野健吉教授を北海道に招聘し、北海道ガーデン調査を共同で行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍で遅れていた国際研究会の開催を予定していたが、英国から予定されていた招聘研究者が急病となり、2022年度は治療に専念してもらうことになった。2022年度の開催を見送ったため、やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
英国からの招聘研究者は強く来日しての国際研究会参加を希望しており、体調を考慮しつつ、2023年に国際研究会を開催する予定である。万が一、来日が難しい場合は、オンラインでの参加を検討しつつ、本年は、これまでコロナ禍において実施が難しかった英国調査の実施も考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度は、国際研究会を開催し、英国から研究者を招聘しようと計画していたが、招聘研究者の急病のため、国際研究会開催を延期した。このため、次年度へ繰越しを行い、2023年度に国際研究会を開催する。招聘を予定している研究者は強く来日しての国際研究会開催を希望しているが、体調に考慮して難しい場合はオンラインでの参加、また、これまでコロナ禍によって実施してこなかった英国での調査を実施したいと考えている。
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