研究課題
基盤研究(C)
本研究では、2020年~2023年のうち北海道内庭園20カ所、道外11カ所、英国3カ所の庭園において調査を実施した。コロナ禍であったため、英国調査は2023年の一度にとどまった。しかし、北海道内庭園での調査により、北海道ガーデンにおける庭園の在り方(形態・機能・所有管理等)が本州の庭園とは大きく違うこと、イングリッシュガーデンという様式での造園が多いながらも、北海道ガーデンというべき独自の様式を創り出していること、観光との親和性が高いことなどが明らかになった。
観光研究
本研究では、北海道観光における「景観」と「庭園」の位置づけが、本州における庭園観光とは違う歴史的背景に基づいて展開していることを明らかにした。国土交通省が展開するガーデンツーリズムの推奨は、その歴史的背景の違いから、北海道ガーデンでは適応されやすいが、逆に本州においては限られた庭園にのみ適応される施策であると考える。また、イングリッシュ・ガーデンとして強調される北海道ガーデンは、独自のスタイルを創り出していることがわかっている。