研究課題/領域番号 |
20K12422
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研究機関 | 名古屋学院大学 |
研究代表者 |
萩原 史朗 名古屋学院大学, 経済学部, 准教授 (50712410)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | スタジアム・アリーナ改革の事例研究 / スタジアム新設および運営の産業連関分析 / スタジアム新設および運営における費用便益分析 / スタジアム新設・運営における公民連携の理論分析 |
研究実績の概要 |
本研究では、文献調査や現地調査等を通じて、直近 30 年に国内外で新設・改修されたスタジアム・アリーナの事例研究を行った後、産業連関分析や仮想評価法を用いてスタジアム・アリーナの新設・運営による地域内の経済波及効果・社会的便益の推計や費用便益分析を行うことを予定している。さらに、数理モデルを構築して、スタジアム・アリーナの新設・運営に関する公民連携のあり方について理論分析を行い、最適な公民連携の形態について政策提言を行うことを予定している。 2020年度は、直近 30 年の間に、国内外で新設・改修されたスタジアム・アリーナの事例研究を文献調査、インターネットによる検索、現地の視察、および、ヒアリング調査等を計画していたが、具体的には、以下の成果が得られた。 第1に、文献調査とインターネットを通じた調査により、国内および海外におけるスタジアム・アリーナの新設・改修と運営に関する多くの事例の調査を行うことができた。 第2に、2021年度にアンケート調査を予定している秋田と鹿児島での視察およびヒアリングを行うことができた。また、スタジアム・アリーナの新設・運営に関する理論分析を行う上で、「民設民営」を1つの形態として考えているが、2021年10月に民設でスタジアム新設を予定しているFC今治の担当者へのヒアリングと現地視察を行うことができた。 第3に、秋田と鹿児島におけるスタジアム新設と運営による経済波及効果の推計を行うための産業連関モデルのひな型を構築することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
直近 30 年間に国内外で新設・改修されたスタジアム・アリーナの事例研究を、文献調査、インターネットによる検索、現地の視察、および、ヒアリング調査等により遂行できた。また、秋田と鹿児島におけるスタジアム新設と運営による経済波及効果の推計を行うための産業連関モデルのひな型を構築し、理論分析を行う上で参考となるFC今治の担当者へのヒアリングと現地視察を行うことができた。 ただし、新型コロナウィルスの感染拡大により、秋田・今治・鹿児島以外のスタジアムの視察を行うことができなかった。特に、2021年度にアンケート調査を計画している広島での現地視察とヒアリング調査を行うことができなかったが、それ以外は、計画通りに遂行できたのでおおむね順調に進展していると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度には、複数の地域において、産業連関分析を用いてスタジアムの新設・運営に関する経済波及効果の推計を行う予定である。また、複数の地域でアンケート調査を行い、仮想評価法を用いてスタジアム・アリーナの新設・運営による社会的便益の推計を行った後、費用便益分析を行うことを予定している。 さらに、2022年度以降には,スタジアム・アリーナの新設・運営における最適な公民連携のあり方を模索すべく理論分析を行った後、スタジアム・アリーナ改革における政策提言を行うことを予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度には、秋田、今治、鹿児島以外の多くのスタジアム・アリーナの視察を行う予定でいた、しかし、新型コロナウィルス感染拡大の影響により、県外移動への制限がなされたため次年度使用額が生じた。
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