研究課題/領域番号 |
20K12422
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研究機関 | 名古屋学院大学 |
研究代表者 |
萩原 史朗 名古屋学院大学, 経済学部, 准教授 (50712410)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | スタジアム・アリーナ改革の事例研究 / スタジアム・アリーナ整備に関する政治経済学的分析 / スタジアム・アリーナ整備に関する実証研究 / スタジアム・アリーナ整備に関する費用便益分析 / スタジアム・アリーナ整備に関する政策提言 / 公民連携 |
研究実績の概要 |
第1に、スタジアム・アリーナの新設および運営のあり方に関する理論分析を行うことを計画していたが、前年度に学会報告を行った「スタジアム・アリーナ整備事業に関する理論分析」を査読雑誌への投稿を行うべくリバイスを行っている。 第2に、スタジアム・アリーナの新設・建替と運営に関する産業連関分析や費用便益分析等の実証分析、および、2022年度のスタジアム・アリーナの新設・建替と運営に関する理論分析に基づき、スタジアム・アリーナ改革を通じた地域活性化の是非や最適な公民連携のあり方に対する政策提言を行うことを計画していたが、2002FIFA日韓ワールドカップ時に新設または改修された11のスタジアムが存在する市を処置群、この期間にスタジアムが建設され なかった人口30万人以上の70の市区を比較群として固定効果モデルを用いて差分の差分析を行い、日本経済政策学会第80回全国大会で報告を行った。さらに、地方都市におけるサッカーアリーナの整備のあり方について考察すべく、秋田市、鹿児島市、および、平塚市でアンケート調査を行って費用便益分析を行うための事前調査を行った。 第3に、スタジアム・アリーナの新たな整備手法について、「BTコンセッション」という民間資金と民間のノウハウを活用して建設中の愛知県新体育館について研究を行うべく、建設現場の視察や愛知県スポーツ局国際アリーナ課へのヒアリングを行った。また、費用便益分析を行うための事前調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度には、建設計画のある秋田市、鹿児島市、および、平塚市の3地域でアンケート調査を行い、仮想評価法を用いてスタジアム新設に関する費用便益分析を行うことを計画していた。しかし、アンケート調査を行おうとしていた2023年12月に、2023シーズンにJ3リーグに所属していた鹿児島ユナイテッドがJ2リーグへの昇格を決め、当初、J1リーグからJ3リーグのクラスごとに費用便益分析を行うことを予定していたため、アンケート調査を2024年度に延期した。
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今後の研究の推進方策 |
第1に、2022年度に2つの学会で報告した「スタジアム・アリーナに関する理論分析」をディスカッション・ペーパーとして執筆した後、海外査読雑誌や国内の査読雑誌に投稿する予定である。 第2に、2023年度に学会報告を行った「スタジアム整備が地域経済へ与える経済効果:2002FIFA日韓ワールドカップ時のデータを用いて実証研究」を他の学会や研究会で報告してブラッシュアップを図った後、ディスカッション・ペーパーとして執筆し、海外査読雑誌または国内の査読雑誌に投稿する予定である。 第3に、これまで、全国各地で行ってきたスタジアム・アリーナの新設・改修の手法等に関するまとめを論文として執筆し、本学の紀要に掲載する予定である。 第4に、2023年度に遂行できなかったスタジアムの新設に関する費用便益分析を秋田市、鹿児島市、および、平塚市を対象地域として行い、その後、学会や研究会で報告する予定である。 第5に、新たなスタジアム・アリーナの整備方法としてBTコンセッションを用いて建設が行われている愛知県新体育館の費用便益分析を行い、学会報告を行う予定である。 最後に、上記の研究成果に基づき、今後のスタジアム・アリーナの整備方法に関して政策提言を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2023年度に計画していた秋田市、鹿児島市、および、平塚市でのサッカースタジアム整備に関する費用便益分析を2024年度に延期したため次年度使用額が発生した。
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