| 研究課題/領域番号 |
20K12452
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| 研究機関 | 福島大学 |
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研究代表者 |
岩崎 由美子 福島大学, 行政政策学類, 教授 (80302313)
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| 研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | 福島第一原発事故 / コミュニティ再生 / 移住者 / 二地域居住 / 関係人口 / ジェンダー |
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| 研究実績の概要 |
本研究は、福島県における原発事故被災地での生活・コミュニティ再構築の展開過程と課題について、ジェンダーの視点から検討する。被災地の地域復興に向けて様々な活動を牽引しネットワークを広げている女性たちに焦点を当て、彼女たちの活動がどのような背景のもとになされ、活動の発展に向けてどのような課題があり、課題解決のためにいかなる支援が必要か、といった諸点について、聞き取り調査と参与観察調査により明らかにする。また、被災地支援を契機として福島県への移住・二地域居住を選択した女性たちにも着目し、地元住民と関係人口の連携による地域復興の可能性を検討することで、女性の参画によるオルタナティブな地域復興の展開可能性と支援機関の役割について中長期的な視点から考察することを目的としている。
初年度となる令和２年度は、東日本大震災・福島第一原発事故からの復旧・復興をめぐる課題・問題点について、文献・資料の収集を行った。また、福島県における女性が主体となった地域復興活動に関する事例収集を行い、市町村別、避難指示区域別、活動内容別（営農再開、交流事業、被災者支援事業等）等に類型化を行い、データベース化を行った。とくに地域おこし協力隊や復興支援員、NPOスタッフとして福島県内に移住し、復興支援活動に取り組んでいる女性を資料等からピックアップし、次年度の聞き取り調査のための基礎資料を作成した。
合わせて次年度予定している聞き取り調査のプリサーベイとして、2017年に避難指示が解除された飯舘村で女性農業者数名に聞き取りを行ったほか、楢葉町に新たに移住してきた若年女性に対し聞き取り調査を行った。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度となる今年度は、東日本大震災・福島第一原発事故からの復旧・復興をめぐる課題・問題点について、文献・資料の収集を行うほか、復興事例の収集等を行い、次年度の聞き取り調査に向けた基礎資料の作成を行った。進捗状況としてはおおむね順調に進展している。令和３年度は、データベースをもとに現地聞き取り調査を実施する予定であるが、新型コロナウィルス感染拡大のため現地訪問が不可能となる事態を想定し、調査訪問地の変更やオンラインによる聞き取り調査への切り替え等も見据えて、インフォーマントの選定を行う予定である。
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| 今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策は下記のとおりである。
①作成したデータベースから、事例調査候補としておおむね10件程度の県内事例を選択し、現地実態調査を継続的に実施する。
②県外避難者を対象とした聞き取り調査として、県外での営農再開や生活再建を行いながら福島の復興活動に関わっている事例を訪問調査する。
③地域おこし協力隊や復興支援員、NPOスタッフとして福島県内に移住し、復興支援活動に取り組んでいる女性を10名程度ピックアップし、聞き取り調査を実施する。
ただし、新型コロナウィルス感染拡大のため現地訪問が不可能となる事態も想定されることから、調査訪問地の変更やオンラインによる聞き取り調査への切り替え等も見据えて、インフォーマントの選定および調査設計を行う予定である。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
今年度、地域おこし協力隊や復興支援員、NPOスタッフとして福島県内に移住し、復興支援活動に取り組んでいる女性を5名程度ピックアップし、聞き取り調査を実施する予定であった。しかし、新型コロナウィルス感染拡大のため現地訪問が１件のみにとどまり、旅費の支出がなくなったため次年度使用額が生じている。次年度は、新型コロナウィルス感染拡大の状況を鑑み、訪問可能な地域を改めて選定して現地調査を行う予定である。
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