研究課題/領域番号 |
20K12455
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
西原 亜矢子 長岡技術科学大学, その他部局等, 特任講師 (70436731)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ジェンダー教育 / 性的マイノリティ / インクルージョン / 教育方法 / 共同省察 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、大学で展開されるジェンダー教育において、性的指向・性自認に関する動向がどのように教員の認識や教育内容・方法に影響を及ぼしているかを調査し、性的マイノリティ当事者学生(以下、当事者学生)の参加を前提とした教育内容・方法の編成やアクティブ・ラーニングを含めた教授にあたっての留意点を導き出すことである。研究会等において、当事者学生から、ジェンダーの授業内でのグループ・ワークで、自分のセクシュアリティを話すという課題を果たされたり、性的マイノリティを受け入れられるかという話題をふられたりするなどして当惑したという声を聴き、授業設計において当事者学生の参加を想定することの重要性を再認識している。 初年度(令和2年度)に引き続き、文献調査及び研究会等への参加により、性的指向・性自認の概念の変遷、国内大学における性的マイノリティの理解促進に向けた取組調査、大学で行われている性的指向・性自認を扱ったジェンダー教育の動向調査を行っている。 また、国公立及び私立大学のシラバス検索を利用して、調査対象先のリストアップを継続している。 当初の研究計画では、郵送による質問紙調査と対面調査を予定していたが、新型コロナ感染症拡大予防のため、Webアンケート調査及びオンラインでの対面インタビュー調査に変更することとした。Webアンケート調査については、学術を専門とするアンケート調査業者に委託して実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
初年度は勤務先の異動に伴い研究開始が大幅に遅れたこと、昨年度は、本務として担当する事業の中間報告年度であったことから遅れを取り戻すにはいたらなかった。
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今後の研究の推進方策 |
1.(a)ジェンダー授業を担当する大学教員を対象としたアンケート調査を設計する。設問内容は、科目全体の内容構成及び、性的マイノリティ理解を含む場合、どの段階で位置づけているか、当事者学生の参加を想定した配慮をしているか等とする。(b)性的マイノリティをテーマとする学生サークルメンバーを対象とするアンケート調査を設計する。設問内容は、ジェンダーに関する科目の受講経験の有無、受講動機、受講中に違和感を覚える内容があったか等とする。(a)と(b)のアンケート調査内容については、性的マイノリティ当事者支援に関わる大学教員からレビューを受ける。また、所属先大学の研究倫理委員会の審査を受けた上で、Webによる学術調査を専門とする業者に委託してアンケート調査を実施する。 2.(a)と(b)の調査結果をふまえて、半構造化インタビュー調査を設計し、大学教員(aを回答し、承諾を得た者)を対象にオンラインで実施する。また、同意を得られた大学教員4~5名で、大学におけるジェンダー教育実践について共同省察を実施する。 3.研究成果については、日本教師学学会で発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度は勤務先の異動に伴い研究開始が大幅に遅れたこと、昨年度は、本務として担当する事業の中間報告年度であったことから遅れを取り戻すにはいたらなかった。また、当初計画では、郵送による質問紙調査と対面によるインタビューを予定していたが、新型コロナ感染症拡大予防のため、Webによるアンケート調査(業者委託)及び、オンラインによるインタビュー調査に変更するため、郵送料及び旅費分の予算を業者委託費用に充当することにしたため。
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