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本研究の目的は、日本の新聞や国会答弁等の公的な談話において、セクシュアルマイノリティがどのように表象されているかを定量的、定性的に分析することである。分析方法として、コーパスに基づく批判的談話分析を用いた。研究期間全体の計画としては、まず(a)朝日新聞と読売新聞において同性婚やLGBTQ+の描かれ方がどう異なるかという分析、(b)国会答弁において同性婚に賛成派と反対派の議員がどのような正当化の方策を用いているかについての分析、(c)LGBT理解増進法について自民・公明・維新・国民民主党と立憲民主・共産・れいわ新撰組、社民党がどのような答弁を行なったか、の3つの分析を行った。
最終年度には、これらの分析結果を学会で発表し、ジャーナルに投稿することに努めた。(a)については英語コーパス学会第50回大会で発表し、国際ジャーナルApplied Corpus Linguisticsに論文が掲載された。朝日新聞が人権課題として同性愛者の権利を取り上げているのに対し、読売新聞では同性愛者が海外の事例やフィクション(映画やドラマ)の登場人物として取り上げられる割合が高いことを論じた。(2)については論文を国際ジャーナルに投稿し、現在査読の最中である。同性婚に賛成派の議員はG7等の欧米の国々に比べ日本が遅れているという主張を行う一方、反対派は欧米と日本の宗教的・文化的違いを引き合いに出し、日本は本来同性愛者に寛容な国であるという主張を行なっている。このような文化的な対立の言説を乗り越えるためには、人権課題として婚姻平等を捉えた答弁が必要であると論じた。(3)についてはLavender Languages and Linguistics 30で発表した。自民・公明・維新・国民民主党は多数派の権利も守らることが真のD&Iであるという逆転の言説を用いて正当化を行っていることを述べた。
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