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2022 年度 実施状況報告書

レーザー電子加速器電子エネルギー簡易測定法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K12505
研究機関国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構

研究代表者

森 道昭  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 関西光科学研究所 光量子科学研究部, 上席研究員 (10323271)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード高強度レーザー / 超高速計測 / レーザー加速 / 電子ビーム
研究実績の概要

前年度に引き続き同軸入射に向けた立ち上げを行っていたが、年度途中から実験に用いているテラワットレーザーの大規模な改修に着手したことから、これに対応するための10fs級レーザー光生成装置と計測装置の構成変更および改修を行った。
まず10fs級レーザー光生成装置においては、CPAレーザーの分散パラメーターの変更に対応するため、設計値の変更と整備を行った。また、これまで実験室の温度ドリフトによって計測誤差が発生していた事からこれに対応するため、遮熱シートを導入し周辺との熱交換を抑える改良を行った。さらにキャピラリーチューブの前後にそれぞれウェッジ板で構成される分散補償板を導入し、チャープの傾きをよりなめらかにする改良を行った。これに併せパルス幅計測はこれまで自己相関計を用いていたが、Wizzlerによる評価システムを構築し光の位相・パルス波形について詳細に評価が出来るようになり、チャープの傾きについて従来は計算値からの評価だったものが実計測データを根拠に評価が出来るようになった。
一方、計測装置においても、SN向上の改良として励起レーザー周りの見直しを行い、SNを悪化させる原因となる迷光除去に必須となる励起光と計測光が直交となる偏光状態を作るために励起光の偏光方向の微調整が出来るよう電動モーターに連動した波長板を外部から制御出来るようにさせ高いSN比が得られるようになった。また検出装置周りについても電動ステージの試作を行い、電子線検出用のシリコンデテクターの併用で電子ビームの位置を容易に把握が出来るように改良を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

年度途中から実験に用いているレーザー装置の改修を行っているため、それに合わせたセットアップ変更などへの対応を中心に行った。また、これと並行してSNの問題を解決するために、計測系の改良を行っており、計画していた同軸入射による計測を実施することが困難になったため。

今後の研究の推進方策

レーザー装置の改修が大規模であり、これが令和5年8月頃までかかる見込みなので、研究期間を延長する形で対応した。装置の再構築後、直ちに残りの研究を行う予定である。パルス圧縮部以降の構成は改修前と同じであるため、電子線の発生を確認する事が出来次第、計測実験に速やかに移行する。

次年度使用額が生じた理由

実験遂行のメインとなるレーザー装置の改修の必要が生じ、実験条件の変更に柔軟に対応するため都度調達を行っている光学部品などの消耗性の高い物品の購入に遅れが発生した。また研究成果の公表にも遅れが生じ未使用となっている。次年度にこれらを実施する費用に充当する。

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公開日: 2023-12-25  

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