研究課題/領域番号 |
20K12517
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研究機関 | 福井工業大学 |
研究代表者 |
池田 岳史 福井工業大学, 環境学部, 教授 (00340026)
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研究分担者 |
川合 康央 文教大学, 情報学部, 教授 (80348200)
益岡 了 大阪工業大学, ロボティクス&デザイン工学部, 教授 (20319081)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | サウンドスケープ / かいわい / シークエンス |
研究実績の概要 |
本研究では,これまでの関連研究成果を基に,Phase0(サウンドスケープを考慮した“かいわい”の基礎調査)を2019年度に行い,その成果を基に,2020年度にPhase1(調査対象地区における採音調査),Phase2(サウンドデータの可視化と分析),2021年度はこれらに加えPhase3(かいわい性の検証)を行うこととしていた。しかしながら2020年度に入りCOVID-19による移動制限等により,本研究の遂行において大きな影響を受けた。2021年度以降は,COVID-19コロナ禍において可能な方法へ計画変更を行いながら研究を遂行することとし,2022年夏以降は20か所の現地調査を含め研究を再開し,その成果発表についても2023年度より再開した。また2023年度は以下の27か所において現地調査を行った。 2023年4月9日【彌彦神社】新潟県西蒲原郡弥彦村,6月9日【気多若宮神社】岐阜県飛騨市,【阿多由太神社】,【荒城神社】岐阜県高山市,6月10日【櫻山八幡宮】,【飛騨護国神社】,【飛騨天満宮】,【飛騨東照宮】岐阜県高山市,6月11日【伊奈波神社】岐阜県岐阜市,8月17日【出雲大社】島根県出雲市,8月19日【厳島神社】広島県廿日市市,9月13日【伏見稲荷大社】京都府京都市伏見区,11月2日【多度大社】三重県桑名市,11月26日【大崎八幡宮】宮城県仙台市,12月11日【雄山神社前立社壇】,【雄山神社中宮祈願殿】富山県中新川郡立山町,12月27日【大瀧神社・岡太神社】福井県越前市,2024年2月13日【長濱八幡宮】滋賀県長浜市,2月16日【霧島神宮】,【山神社】鹿児島県霧島市,2月17日【荒立神社】,【二十躰王宮】,【宮地嶽社】,【くし觸神社】,【高天原遥拝所】,【高千穂神社】宮崎県西臼杵郡高千穂町,2月18日【くし觸神社】,【高千穂神社】,2月27日【新田神社】鹿児島県薩摩川内市。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究業績でも述べた通り,これまでの関連研究成果を基に,Phase0(サウンドスケープを考慮した“かいわい”の基礎調査)を2019年度に行い,その成果を基に,2020年度にPhase1(調査対象地区における採音調査),Phase2(サウンドデータの可視化と分析),2021年度はこれらに加えPhase3(かいわい性の検証)を行うこととしていた。しかしながら2020年度に入り,COVID-19の全国的な蔓延と,政府による緊急事態宣言,まん延防止等重点措置等の発令,それらに伴う移動制限により,本研究の遂行において大きな影響を受け,予定していた音響カメラを導入できなかったため,2020年度中にPhase1(調査対象地区における採音調査)を行うことができなかった。これを受け2021年度については,遅れていた音響カメラSound Graphy SG-02を導入した。2022年度については,COVID-19による移動制限等により行うことができなかった現地調査を集中的に行うこととし,合計20か所での予備調査及び本調査を行うことができた。また研究期間を延長した2023年度は,再開した現地調査の結果を中心に成果発表も再開することができた。しかしながらCOVID-19の影響により生じた研究の遅延は1年間の期間延長後も回復することができず,2024年度への1年の再延長を申請し,引き続き成果を得ることができるよう研究を進めることとした。また今後の研究全体の計画について可能な方法を模索しながら再構築し,研究の最終年度としてまとめることとする。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度,2021年度についてはCOVID-19の蔓延による行動制限,また物品価格の高騰による研究機器の導入遅れ等大きな影響を受け,大幅な研究の遅延を生じることとなった。2022年度については,研究全体の計画について可能な方法を模索しながら遂行することとし,2020,21年度分を含む研究計画となった。具体的には,引き続き2019年度に行ったPhase0(サウンドスケープを考慮した“かいわい”の基礎調査)を基にしたデータ及び2021年度の追加調査のデータについて分析を進めるとともに,COVID-19による移動制限等により行うことができなかった現地調査を集中的に行うこととし,合計20か所での予備調査及び本調査を行うことができた。延長期間となった2023年度についても,遅延した研究計画を可能な方法を採りながら再構築し回復に努め,研究成果の発表についても,日本デザイン学会においての発表を手始めに新規データに基づく発表も再開した。2024年度については不足している調査データを補うため,新規の発表に加え,調査データを組み合わせた考察結果を引き続き発表することとする他,研究期間の最終年度として,これまでの研究成果を援用した研究についても,積極的に取り組み,発表を行うこととする。 なお,研究全般の進捗については,今後のCOVID-19による影響を考慮し,可能な限り進捗できるよう随時,柔軟に対応してきたが,今後も研究終了までの計画に大幅な修正を行うことがある。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年度については,予定していた音響カメラSound Graphy SG-02の価格が高騰し,予算内での購入ができなかったため,2022年度分の研究費の一部を前倒しで使用し購入した。 2022年度については現地調査を再開したが,COVID-19の影響により調査対象地区が近隣中心となること,研究成果発表がオンラインとなることなどから,遂行には問題はなく,残額については延長期間となる2024年度の調査及び研究成果発表等に使用することとする。
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