| 研究課題/領域番号 |
20K12539
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| 研究機関 | 武蔵野美術大学 |
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研究代表者 |
高山 穣 武蔵野美術大学, 造形学部, 教授 (50571907)
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| 研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| キーワード | グラフィックス / L-system / 装飾 / CG / アルゴリズム |
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| 研究実績の概要 |
本研究年度においては、依然として新型コロナウイルス感染症の影響が続いているため各種学会等の参加予定や取材等に大きな計画変更を余儀なくされたが、可能な範囲で文献等による資料収集や技術実験を行った。
特に、研究の中核となるアルゴリズム開発は集中的に取り組んでおり、動的に変形可能なゴシック装飾の作図技法については前研究年度から継続して取り組んでいる。これは本研究年度において実装に改善を加えて精度を高めることを試みたことから、結果として実在するゴシック建築の装飾部材をある程度近似した出力形状が得られることが確認できた。また、その出力形状は動的に変形（アニメーション）させることも可能であることから、映像コンテンツにおけるVFX（視覚効果）等への応用も想定した映像出力テストも試みている。これらの成果を令和4年3月に開催された国内学会（オンライン開催）において口頭発表を行ったところ、内容が評価され学会賞を2賞受賞した。
また、交付申請書の「研究実施計画」に記載した通り、生命科学的なアプローチとしてかねてより取り組んでいるL-systemによる作図法の装飾応用についても各種実験を行った。L-systemは主に植物の成長シミュレーションに用いられる技法であるが、これを装飾分野に応用する作図法の基礎段階については一定の成果がまとまったことから近いうちに論文としての投稿を目指している。今後、この技法は上記の動的な技法と組み合わせて展開することも検討している。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
技術的なアルゴリズム開発については継続的に一定の成果が得られているものの、本研究年度に予定していた一部の学会・大会等への参加が新型コロナウイルス感染症の影響により不可能となった。また、近年の世界的な半導体不足の影響により、機器備品等の購入計画に大きな遅れが生じており、高度な演算処理を伴う実験計画等に影響を及ぼしている。
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| 今後の研究の推進方策 |
本研究年度までの成果を受けて、今後はアルゴリズム開発のみならず応用面への展開も試みることを検討する。特に交付申請書に記載した通りデジタルコンテンツ分野を見据えた様々な応用例を探ることとしたい。
以上の項目に加え、関連学会・大会の視察（オンライン開催の大会も含む）も継続して検討し、研究の遂行に必要な資料収集を行うと同時に、得られた成果については国内外での発表を目指す。具体的発表形態は学会発表や論文執筆等に加え、発表予定の関連学会に併設され
るアート系公募展等での審美的造形物としての発表も目指す。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
世界的な半導体不足の影響を受けて交付申請書に記載した物品の入手が遅れていることが主な理由である。また、新型コロナウィルス感染症の影響により各種学会等の実施計画に変更が生じたり現地参加が難しくなったことにから旅費等に残額が生じた。
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| 備考 |
前掲の学会発表において、以下の2賞を受賞した。
・優秀発表賞（口頭発表）
・CG-ARTS 人材育成パートナー企業賞（株式会社デジタル・フロンティア賞）
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