研究課題/領域番号 |
20K12539
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研究機関 | 武蔵野美術大学 |
研究代表者 |
高山 穣 武蔵野美術大学, 造形学部, 教授 (50571907)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | グラフィックス / L-system / 装飾 / アルゴリズム |
研究実績の概要 |
本研究年度においては、通常状態に戻りつつあるものの、依然として新型コロナウイルス感染症の影響が長引いたため各種学会等の参加予定や取材等に計画変更を余儀なくされたが、可能な範囲で技術実験や論文執筆を行った。 特に研究の中核となるアルゴリズム開発は継続的に取り組んでおり、前研究年度の学会発表時に評価を受けた「メタボールを応用した動的に変形可能なゴシック装飾」の作図技法については、使用言語や開発環境などを様々に試しつつ実装の精度を高めている。また本技法は、交付申請書の「研究実施計画」に記載した通り、機械学習等のアルゴリズムとの併用を目指しており、そのための基礎的なデータ生成実験なども行った。結果として応用へ向けて着実に前進するとともに効率的な学習データ生成における諸問題など、課題点も明確化できた。 同様に「研究実施計画」にも記載した生命科学的なアプローチとして、かねてより取り組んでいるL-systemによる作図法の装飾応用についても継続して実験を行っており、より多様性のある文様生成を得ることができた。これらは前述の機械学習等のアルゴリズムとの組み合わせを最終的に目指しているが、現時点まにおいてL-systemの記述法については一定の成果が得られ、特にこれまで一部で恣意的なデータ入力で近似していた分をより正確で簡潔な記述で表現することに成功した。また、これまで開発済みの文様先生のためのL-system文法については、記述に関して今一度総点検を行った後にそれらをまとめた論文投稿を行い、本研究年度中に採択・掲載がなされた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
技術的なアルゴリズム開発については継続的に一定の成果が得られているものの、本研究年度に予定していた一部の学会・大会等への参加や取材・資料収集が新型コロナウイルス感染症の影響や、それに伴う所属研究機関の業務等により不可能となった。また、数年前より生じている世界的な半導体不足の影響により、機器備品等の購入計画に大きな遅れが生じており、高度な演算処理を伴う実験計画等に影響を及ぼしている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究年度までの成果を受けて、一定の成果が出つつある描画技法については国内外の学会等への対外的発表を試みる。具体的発表形態は学会発表等に加え、発表予定の関連学会に併設されるアート系公募展等での審美的造形物としての発表も目指す。同時に、アルゴリズム開発のみならず応用面への展開も検討する。特に交付申請書に記載した通り、デジタルコンテンツ分野を見据えた様々な応用例を探ることとしたい。以上の項目に加え、関連学会・大会の視察(オンライン開催の大会も含む)も継続して検討し、研究の遂行に必要な資料収集を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
世界的な半導体不足の影響を受けて交付申請書に記載した物品の入手が遅れていることが主な理由である。また、新型コロナウィルス感染症の影響により各種学会等の開催に変更が生じたり現地参加が難しくなったことから旅費等に残額が生じた。
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