研究課題/領域番号 |
20K12543
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
高久 雅生 筑波大学, 図書館情報メディア系, 准教授 (00399271)
|
研究分担者 |
江草 由佳 国立教育政策研究所, 研究企画開発部教育研究情報推進室, 総括研究官 (60413902)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | メタデータ / スキーマ / Linked Data / アプリケーションプロファイル |
研究実績の概要 |
本研究はデジタルアーカイブに代表される中小規模のデジタルコレクションにおけるメタデータの相互運用性を高めるため、その記述項目の検証や文書化に用いられるアプリケーションプロファイル(Application Profile)を簡易に記述でき、共有し、再利用可能とする新たな手法を開発する。Linked Dataのグラフ表現を直接検証可能なメタデータ語彙の構造記述を形式的に行えるようにしたうえで、これに容易に文書化したり、メタデータ項目を追記変更したりしやすい工夫を加えるツールの開発を行う。 本年度は、記述方式とデータセットの検討を中心に行った。 記述方式としては、グラフ表現の検証言語として普及が進みつつあるShape Expressionに基づくツールの開発を検討し、このプロトタイプツールを完成させた。このツールを使うことにより、より簡易なアプリケーションプロファイル記述が可能となることが期待できる。 対象とするデータセットとしては、教科書LOD、無形民俗文化財LOD、唐詩作品LOD、教科書教育内容LOD等の、既に構築済みまたは構築中のデータセットを中心に検討を進めた。結果、教科書LODや無形民俗文化財LODの記述に対して、一部の記述を行って、予備的な評価とした。 予備実験の範囲では、検証可能なスキーマ記述と表現力の高い文書化能力の双方を兼ね備えていることが明らかとなった。今後の課題として、より大きな規模のスキーマに対する頑健性や記述の容易性、使い勝手などの点から評価を進めたい。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
基本的な手法の開発と予備的な評価実験までが完了し、当初の想定以上に進展している。
|
今後の研究の推進方策 |
記述方式の開発と予備的な評価までは終わっているが、本格的な実評価段階へと進める。 あわせて、アプリケーションプロファイルの共有手法および共有プラットフォームの構築手法の検討を進めたい。
|
次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響もあり、研究発表のための出張旅費等の出費がなく、節約できた。次年度に本格化するプラットフォーム開発に要する経費として積算して用いることとしたい。
|